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西口公園を抜けて

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 昨春から何べんか西新宿へ通う機会がありました。昔、あるTV放送で流れた風景と同じ場所を探すことが目的でしたが、書いたところでつまんないから、これは省略します。
 新宿西口にあるスバルビルの「新宿の目」から、都庁へと続く「動く歩道」沿いに進むのがお決まりのパターンです。西新宿は画になる高層ビルが多いためか、よくカメラを携えた人をみかけます。迫力ある画を撮るためか、望遠レンズ付きの一眼レフを構える姿は、傍目から見てもとてもサマになります。真似して撮ってみたけど、コンパクトカメラじゃ、全然ダメでした。b0158023_12464850.jpg
 さて、新宿三井ビル、住友ビルの側を通り過ぎ、新宿西口公園を抜けて十二社通りへ出て、角筈図書館で一休み。最後のシメはいつもの喫茶店です。

 その日は角筈図書館から十二社温泉(既に閉店しています)、熊野神社に向かって歩いていたのですが、営業中の喫茶店を目にして驚いてしまいました。日曜の十二社通りは、オフィスが休みで人影もまばらだったからです。
 店内に入ると、常連とおぼしきお客が顔を上げ、来店者の顔をちらりと見たあとで、読みかけの新聞や本に、再び目を落としていました。
 注文したコーヒーを待つ間によく考えてみると、この通りのすぐ裏手には住宅街があり、新宿副都心高層ビル群は、新宿中央公園を挟んだ向こうにあるので、ここを純粋なオフィス街と考えるのは間違いでした。 

 ちなみに、店をきりもりしているのは、おじいさんのマスターとおばあさん。コーヒーはサイフォンで淹れてくれます。神田や日本橋のオフィス街にあるような少し古びた喫茶店ですが、とりたてて大きな特徴はないように思います。でも、西新宿の高層ビル群を見た後でこちらへ来ると、なんだかほっとしてしまいます。土日祝日も営業していてくれて、そういうところも私にとって大変ありがたい存在なのです。
  
COFFEE HOUSE MAX
ブレンド 400円
新宿区西新宿5丁目
土日祝日もほぼ営業しているようです。
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by matsutakekissa | 2011-02-18 12:55 | 新宿区山 | Trackback | Comments(0)  

小沢サンのおかげ

 小沢さん、といってもイチロウでもセイジでもケンジでもなくて、小沢昭一さんです。昨春、図書館でふと小沢さんの著書を手に取っていらい、すっかりあの文体のとりこになりました。
 軽妙な話術が評判のラジオの長寿番組「小沢昭一的こころ」の雰囲気を生かしてか、エッセイの文体はあくまでも口語調。さらりと流れるような文章の中にも、知識と経験をモノにした人にしか書けない表現があるのですが、もちろん、ひけらかすようなことはしていません。気が付くと、まるでお話に耳を傾けるかのように、「うん、うん、そうそう・・・・・あははっ」と、そちらの世界に身をひきずりこまれてしまうのです。

 著書の一つ、『ぼくの浅草案内』(講談社、1978年)では、浅草とその周辺(蔵前、向島、三ノ輪)エリアの史跡、神社仏閣、旨い物屋などが多数掲載されている、浅草入門書です。よく知っているはずの神社や寺でも、境内の碑や云われまでは知らないことばかりで、「じゃあ、今度行ってみようかな」という気持ちにさせられます。
 もっとも、小沢サンは最初に「私は浅草生まれでも育ちでもないヨソモノ」と断りを入れ、後書きでは「旧蹟などに関しては、その道の専門家ではないから、今まで読んだ話や聞いた話のウケウリです」と謙遜していますが、よく調べてあるし、興味のセンスがイイ。また、小沢サンが「ソトのオフロ」と呼ぶところの「吉原ソープ街」についても、詳しくページを割いているので、その道のファンにとっても興味深いのではないでしょうか。
 
 この本の最後には「うまいもの店一覧表」という付録がついていて、本書で紹介できなかった浅草周辺の料理屋、土産処を簡単なコメントと地図付きで、約130店紹介しています。1978年当時の店だから、現在は既に閉店している店舗もありますが、浅草という土地柄か、意外と今でも営業を続けている店の多いことに驚かされます。
 喫茶店も何店か掲載されていました。「アンジェラス」「ハトヤ」「クラウン」「ダンケ」「ベルコーヒー」「ローヤル」・・・。みな、知っている店であり、行ったことのある店です。なんだかうれしくなりました。
 その中で一軒、店は知っているものの、一度も訪れたことのなかった雷門の「マーチ」に行ってみることにしました。
 浅草にしては珍しく日曜祝日がお休みの喫茶店ですが、休む理由は、雷門通りの向こうにあるからかもしれません。観光地と住宅地は通りで隔てられているのでしょう。
 これまでこちらの店に行かなかったのは、どうもコーヒーが高そうだからという、単純な理由からでした。水出し珈琲が名物らしいのですが、一杯680円也。400円以上のコーヒーを高級という基準にしている自分にとっては、ちょっと敷居の高い店でした。
 浅草でお祭りをやっている日、どさくさに紛れて店のドアを開けました。カウンターだけの店内はほぼ満席です。最初、フリの客に見えた若い男女は、これから仕事にでかけるような慣れた雰囲気で店を出て行きました。奥の席は常連さんたちがママさんと会話をしています。飲んでいるのはコーヒーではなく、アサヒのスタウト風ミニボトル。カウンター横の冷蔵庫を勝手に開け、瓶を取り出す姿は、居酒屋のお客のようでした。
 「どうぞ、ごゆっくり」の一言とともに出されたコーヒーを飲みながら店内を見渡すと、置かれた写真が目にとまりました。サックスのような楽器を抱えた男性は、どうやら海外のミュージシャンのようです。カウンターには横浜の「キャラバンコーヒー」の缶があり、ゴールデンキャメルも飲めるとのことでした。

 職業不詳、人種もさまざまな人たちが醸し出す独特の雰囲気が浅草にはあり、小沢サンはほめ言葉として「ウサンクサイ町」と表現していますが、「マーチ」も、その可愛らしい店名とはうらはらに、実に浅草らしさが感じられる名店でした。

マーチ
台東区雷門2丁目
朝10時~夕方6時 日祝日 休み
ブレンドは確か580円でした。
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by matsutakekissa | 2011-02-16 00:36 | 台東区山 | Trackback | Comments(4)  

自己紹介、免責事項など

ブログ開設から2年以上もたちました。いまさらですが、簡単な自己紹介、ブログの主旨、免責事項をまとめました。【2011.2.5】
【2011.3.8修正】

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主に東京都内の古い喫茶店を廻った時の感想・記録を記したブログです。客として訪れた時の一方的目線で書いているひとりよがりな内容です。これまで訪れた喫茶店の記憶を忘れてしまう前に文字に残すためのブログです。

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ニックネームはdane(もしくはdame)とします。女、30代。 市川で生まれ、石川県で育ちました。仕事(金)のため20代で都内に引越しました。この経歴がブログの内容に少なからず影響を与えています。

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by matsutakekissa | 2011-02-05 21:07 | 自己紹介、免責事項、連絡先など | Trackback | Comments(0)