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キャノン

 先月記事で触れた、待乳山聖天裏の喫茶「ニューキャノン」ですが、東浅草によく似た名前の喫茶店があります。その名も「純喫茶 キャノン」(「ヤ」は小さい)。店名のロゴも似ているし、キーコーヒーの看板なのも同じです。ただ、店のキャパは3倍ほど大きい。だから、こちらが本店で「ニュー・・・」のほうが支店なのかと初めて見たとき、勝手に想像してしまいました。
 場所は「ニューキャノン」より吉野通り沿いを南千住方面に北上すること5分程度。東浅草1丁目交差点の近くです。徒歩だと浅草からは少し遠く、山谷も近いので、個人的には物見遊山や何かのついでに足を運ぶことがためらわれるエリアです。それでいろいろ考えた末、朝に訪れてみることにしました。
 店には「準備中」の札がかかっていましたが、札を変えるのを忘れただけのようで営業中でした。朝からテーブルゲームに興じるおじさん、モーニングのドリンクをソーダ水で、と指定するおばさんなど、客層は朝からバラエティーに富んでいます。
 そこへ、声色が歌丸師匠似のおじいさんが現れました。常連のようで、まずはマスターらに「おはようございます」とあいさつ。
 一通り世間話をした後、今朝見た光景について、「信号まちしながら、携帯電話をいじっているやつの気がしれないよ」と苦言を呈しています。「そりゃきっと自分のことだ」、と心の中で思ったのですが、会話に加わることはできませんでした。

モーニングセット(トースト、ハムエッグ、サラダ、ドリンク付) 450円
台東区東浅草1丁目
朝7時~ 定休日は不明
※記事とはほとんど関係ありませんが、三遊亭圓楽さんの訃報をニュースで知りました。圓楽さんといえば、思い出すのはやっぱり「笑点」。日曜日の黄昏時、「大喜利」のテーマがどこかの家から漏れ聞こえてくると、「あぁ、休みも終わりだな」という気分になったものでした。今でもあのテーマを聞くと、「山田君、(座布団)全部もってっちゃいなさい」という圓楽さんの声が聞こえてくるような気がします。それくらい、生活に馴染んだ番組だったと思います。ご冥福をお祈りいたします。
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by matsutakekissa | 2009-10-29 12:59 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)  

さかい

 浅草のサ店は競馬目当てのおじさんが何時間もたむろっている店ばかりかと思って長いこと敬遠していましたが、1軒1軒訪ねてみるとそうでもありませんでした。場所柄、周囲の店に倣って放送はしているものの、競馬目当てでない客がもぐりこめる隙がある店も意外と多くあるようです。「さかい」もそういう店のひとつでした。
 
 浅草寺と花やしきに挟まれたエリアに「西参道商店街」という通りがあります。観光客向けの土産物屋が多い通りですが、裏通りなので仲見世のようにごった返すこともあまりありません。お店はその通り沿い、木馬館の裏手にあります。
 カウンターとテーブル席4席ほどの小さな店内で、壁には大衆演劇の役者さんのブロマイドがびっしりと貼られています。色褪せた古いものから最近のものまで、劇団や役者さんからの年賀状やハガキも飾られている、「演劇」喫茶でした。
 ドリンク類からサケ定食のようなご飯もの定食のメニューの他、目に付いたのが稲庭うどんと、リンゴ生ジュースとトマト生ジュース。入口近くのダンボール箱ラベルを見ていると、どうやら秋田から送ってもらっているようです。
 その後、どんどん人が入ってきましたがみな常連客のようで、店のおばさんの声も1オクターブ高くなります。この近くで働いている若き役者の卵が休憩にやって来るようでした。「少しでいいです」と断ったのに、「若いから、ちゃんと食べなきゃだめよ」と、カレーライスに卵焼きと小鉢の、特製裏メニューを、どん、と出されています。
 ということで、こちらは劇団ファンクラブ喫茶というよりは、若き劇団員を育てている、楽屋裏喫茶店のほうが正しいようでした。店も木馬館のすぐ裏手なので、裏口から数歩で入っていける距離だということに、店を出てから気づきました。

コーヒー 380円
台東区浅草2丁目
※夕方6時か6時半までの営業のようです。土日も営業。定休日は不明です。
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by matsutakekissa | 2009-10-28 00:39 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)  

アイビー館

 港区役所の裏手通りにある喫茶店。朝早くから店を開けている割に、夜は7時ごろまでやっているので、出勤前・退社後にも立ち寄りやすいお店です。
 アイビー館だからといって、ツタのからまる外観ではなく、茶系のタイル貼りのマンション1階にあるなんとなく新しそうな店でした。しかし、店内には意外にも年季が入ったつくりでした。パイプ製の黒いイスとプリント合板の茶色いテーブル、ワインレッドのカーペット、木製テーブルチェアの背もたれのようなパーテーション、ガラス窓に貼られた目隠し用のシール等。
 久しぶりに再訪すると、店にはマスターとホール担当の女性がいました。確かホール担当は、マスターと同じくらいの年齢の男性がいたはずで、親戚か御兄弟だと勝手に思っていました。女性は発音に少しなまりのあるアジア系の外国人で、次から次へと来る客をてきぱきとさばいています。
 朝は近隣のサラリーマン客がほとんどで、「おはようございます」と言いながら入ってくる人も。マスターが「おはようございます」、女性が「いらっしゃいませ」と返していました。
 ほとんどの客は出勤前の男性サラリーマン、連れがいる客は楽しげに世間話に興じていましたが、1人客は新聞を読みながらモーニングを食べ、そそくさと席を立っていきます。モーニングは、ワンプレートにサラダ、トースト、ゆで卵とジャムで480円と、立地条件を考えればリーズナブルで、注文する客が多いのもうなづけました。

コーヒー 400円
(ドリンク、トースト、サンドイッチ、ランチなど、メニュー品目は多かったです)
港区芝公園1丁目
朝7時半~夜7時くらい?
土日祝 休
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by matsutakekissa | 2009-10-26 12:58 | 港区山 | Trackback | Comments(0)  

喫茶 サン 東十条

 東十条駅から王子方面へ続く飲み屋の多い商店街を歩くこと10分強。喫茶店のありそうな気配はなく、引き返そうと思った矢先、「保健所通り」という商店街のはずれに小さな喫茶店がありました。
 店を切りもりしているのは、おばあさん1人。表の貼紙には営業時間が書いてあって、あと小1時間で閉店でした。先客とおばあさんが、「おや、お客だ」という表情を一瞬させた後、背中のまがったおばあさんはゆっくりとした動作でお冷やとおしぼりを持ってきてくれました。
 コーヒーは作り置きではなく、豆を挽くところから始まって、コーヒーを淹れる段階になると、店内によい香りが漂いました。「すみませんね、砂糖をしまっちゃったから」と言って、スティックシュガーが添えられてコーヒーが出てきました。
 ようやく仕事から解放されたのを待ちかねたかのように、常連客が何かとおばあさんに話しかけてきます。その間、カウンターの奥を観察していると、目立つところに表彰状らしきものが飾ってありました。「軍属として日本軍の為に功績を挙げた」という内容が書かれていました。おばあさんの身内の方のものなのでしょうか。
 話の中には「お父さんが元気だった頃は・・・」というフレーズが何度か登場し、少し寂しそうな口調でした。もしかしたら、お父さんというのは、おばあさんの旦那さまのことではなかろうか。そして、その方がこの店のマスターで、かつてはカウンターに立っていたのでは。勝手な想像ですが、きっとそうに違いない。そう思って、もう一度賞状を真剣にながめてしまいました。

コーヒー 320円
北区東十条1丁目
朝9時~夕方6時 日祝 休

※1年ぶりに通りかかると、店のあった場所はすでに更地となり、跡形もありませんでした【2011.10】
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by matsutakekissa | 2009-10-24 01:13 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(0)  

コーヒー ナルビ 新三河島

 珍しくバスという手段を使って移動していた日。車窓から風景を眺めていて、ふと気になった店があり、思わず次の次のバス停で降り立ってしまいました。
 場所は明治通り沿い、新三河島駅前。以前この町を訪れた時、JRの三河島駅前と比べると閑散としてさびしい印象を受けましたが、この日もやはりそういう雰囲気でした。JR常磐線やJR・千代田線西日暮里駅も近いので、都心に出るのに不便な京成電車はあまり利用されていないのかも。
 
 窓にはフォーク&ナイフとコーヒーカップのピクトグラムが貼られていて、前者にはバツ印がつけられています。「食事不可、喫茶・軽食のみ」。文字で表現するときつくなりますが、絵だと単純・明快です。そして、中型犬ほどの大きさの招き猫も隅に鎮座しています。
 がらんとした、だだっぴろい店内にはだれもお客がいませんでした。黒いソファと白いテーブルが店の奥まで続いています。赤・オレンジ・黄のペンダントライトが信号機のように、入口近くに吊るされ、天井の照明器具はゴルフ・ボールを大きくしたような容れ物が円状に取り付けられています。イミテーションのステンドガラスも壁に掛けられていて、照明はなかなか凝ったつくりでした。
 長身のマスターがひとり、暇そうにカウンターでTV鑑賞しているのを見ていると、こちらまでそのペースに流されそうになりましたが、まだ用事は済んでいなかったのを思い出し、我に返って店を飛び出しました。

コーヒー 400円
モーニングセットあり(ドリンクと同金額?)
荒川区荒川5丁目
定休日、営業時間不明
※その後、時間や日を変えたりしてわざわざ店の前まで行ったりしてみましたが、シャッターがいつも降りていて、営業中にはなかなか出会えません。営業していたのは普通の日曜日だったのですが・・・。きちんと営業時間を聞いておくべきでした。
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by matsutakekissa | 2009-10-21 12:57 | 荒川区山 | Trackback | Comments(0)  

ヒデ

 私事ですが、ようやく引越しが終了しました。気がつくと、1年の4分の1を遣った計算です。
 記事を投稿できない環境が続くたびに、ブログを始めたことを後悔してしまうのですが、これはきっと自分だけに限らなそうなので、騙しだまし続けようと思っています。

 話は変わり。実に久しぶりに、朝の喫茶店に行ってきました。しかも、主人とふたりのめずらしいシチュエーション。場所は台東区三ノ輪。入谷駅と三ノ輪駅の中間に位置し、国際通りと昭和通りに挟まれた住宅街の一角にあります。
 レースカーテンのついたドアに、ぶどう柄のシールが貼られた窓ガラス。木の板が貼られた壁。金魚の模型が水中に浮かんだ小さな水槽。開業時からの雰囲気がそのまま続いたようなお店でした。
 朝早くから近所の常連客が「おはようございます」と言いながら店にやって来ています。場所柄、通勤のサラリーマンは皆無。店のママとの会話目当てなのか、客層はやや年配の奥さん方ばかり。自分が入ったので、さぞや場の雰囲気を壊しただろうなと思っていたのですが、初めての客でも驚いた表情もせず、丁寧に応対してくれました。
 入店が自分とほぼ同時(でも、一足早かった)だった常連客は、「わたしの、後でいいわよ」と言い、「ごめんね」とママさんは謝っています。こういう会話になったきっかけは、当然、部外者であるこっちのせいなのですが、このやりとりはごく自然で、このような気遣いが本当に有難く、そして申し訳なく感じました。
 その後、店の方とお客の間で交わされた近所の人の体調とか、我が家の老犬やら、新型インフルエンザの会話を聞くともなしに聞いていました。なんてことはない内容なのに、穏やかな語り口のせいか、こちらまでほんわりとした気持ちになってきて、思いやりのある人の周りには、やはり同類の人たちが集まってくるのだなと、しみじみと感じました。

モーニングセット 500円(ダブルソフト(たぶん)のトーストにゆで卵、飲み物付)
台東区竜泉1丁目
朝7時半くらいから営業
※土曜日は昼過ぎ頃まで営業しているようです。日祝 休
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by matsutakekissa | 2009-10-20 22:52 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)  

サクラ苑

 麻布十番駅より白金高輪駅方面に向かうこと徒歩十数分の処にある喫茶。三ノ橋のすぐ近くです。この辺りは休日の人出はそれほど多くないのに、なぜか土日も営業しています。
 外観は新しくしたようですが、コカ・コーラの看板が残っているし、店の2階は住居なので、オーナーももちろん地元の人だと思っていましたが、入ってみると何か様子が違います。店を仕切っていた女性はアジア系の外国人でした。「いらっしゃいませ!」と言葉は流暢で、元気な方です。
 店内も改装したような雰囲気ですが、カウンター奥の棚にあるキャラバン・コーヒーの赤い缶は、いかにも喫茶店、という感じの調度品のように並べられています。
 慣れない文字を一生懸命1つひとつ手書きで書いたと思われるメニューが各テーブルに置かれ、なぜかコースターのみが4、5枚ほど置かれています。どういうことかと思ったら、お冷専用のコースターでした。
 通常の喫茶店メニューの中に台湾茶があったので、一瞬これにしようか迷いましたが、やっぱりコーヒーを頼んでしまいました。

コーヒー 400円
港区南麻布3丁目
 
 

 
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by matsutakekissa | 2009-10-16 12:59 | 港区山 | Trackback | Comments(0)  

タバコ・喫茶 それいゆ 赤坂見附

 外堀通り沿い、山王パークタワービル斜め向かいのビル1階のタバコ屋兼喫茶店。この前店に行こうとしたら開店前だったので、今度は昼休みに訪れました。
 入口のドアには喫茶ともCOFFEEとも書かれていませんが、コーヒーを飲ませてくれる店だと分かったのは、以前、店で寛いでいるサラリーマンを見かけたからです。窓ガラスには女性演歌歌手のポスターが目隠し代わりに貼られていて、定期的に貼り替えられているようです。
 テーブル席わずか5、6席の小さな店内ですが、マスターとその奥さんらしき方が2人で店をまわしています。お客の大半はタバコを買いにくる客なので、喫茶コーナーの営業がちゃんとされているか不安でしたが、喫茶のお客もちゃんとついていることがわかりました。
 「どうしてもマスターのコーヒーが飲みたくなっちゃって」と、やってきたのは年配の男性会社員数名でした。聞こえてくる話の内容からすると、どうやら会社の重役クラスの様子。びっしり埋まったスケジュールの合間をぬって、この店に通っているようでした。

コーヒー 380円
朝9時~夕方6時?(ある日の夜8時ごろに通りかかると店内にはお客さんが一人いて、店にはまだ明かりがついていました。2010年2月)港区赤坂3丁目
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by matsutakekissa | 2009-10-15 12:59 | 港区山 | Trackback | Comments(0)  

喫茶 じゅん 本所

 都営浅草線の本所吾妻橋駅を目指して、両国方面から歩く途中、喫茶店らしい黄色い看板が目にとまりました。駅の近くでもなく、バス通り沿いでもなく、住宅街にぽつんと建っている喫茶店で、氷ののれんが風にはためいていました。
 入口のガラス戸は色つきで、中の様子がわかりません。夏の昼下がりだったので、暑さしのぎに近所の常連客で埋まっているのだろうか、という想像をしつつドアを開けると、お客はゼロ。ラジオが静かに掛かっていました。
 店は1階と半2階に分かれた構造で、その真ん中をパーテーションのようにして、観葉植物の鉢がならんでいました。1階の席に座ると、2階のカウンターの視界からすっかり離れることになってしまうのですが、マスターは客である、自分の動きをきちんと捉えていたようで、放っておかれることなく、お冷を運んできてくれたので、ほっとしました。
 店を出てから、その隣が高砂部屋だということにようやく気づいて、思わず声をあげそうになりました。朝青龍の騒動の度に、店周辺は記者たちでうるさかったりするのかな、と思わず考えてしまいました。

コーヒー 350円
墨田区本所3丁目
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by matsutakekissa | 2009-10-13 13:01 | 墨田区山 | Trackback | Comments(0)  

びいんず

 靖国通り裏手、白いのれんがはためくラーメン店、ミルクホール「サカエヤ」もすぐ近くの喫茶店。
 店舗兼住居の木造モルタル2階建、開店は朝早く夕方には閉まるという神田らしい営業形態の店で、近所に住む方や勤務する方の憩いの場となっています。
 店構えからして、さぞや常連客ばっかりの内輪な空気が流れているかと思っていたら、意外にも初めてでも気負わなくてよい雰囲気でした。というのも、手前がテーブル席、奥はカウンター席に分けられ、常連客は迷わず奥へ進んでいるのも理由のひとつなのかも。常連に対しては店の方も「何にしますか」、とたずねることなく、お決まりのメニューをこしらえています。
 コーヒー各種、バリエーションコーヒーにトースト等のメニューが、ガラステーブルの間にはまった形で示され、営業時間もきちんと明記されているため、初めて訪れてもあんまりうろたえることがありません。と、そこまで観察して、ふと思ったのは、この喫茶店は開店して20数年ほどくらいしか時間が経っていないのでは、ということでした。確かに建物はかなりの年代ものだとは思うのですが、コーヒー好きの店主が一念発起して、コーヒー専門店を開いたのでは、なんて。下衆の勘ぐりなので、もちろん詳しい事情はわかりません。
 壁に掛かった魚の模型が入った額や、すりガラスのはまった窓の木枠は民家っぽいけど、そういう雰囲気を狙ったものではなく、自然な感じで落ち着きます。ピアノジャズを聴きながら、久しぶりに豊かな朝の時間を過ごしました。

コーヒー 380円
(モーニング時は350円)
モーニングセット 500円
千代田区神田須田町1丁目
朝7時半~夕方6時(平日)
朝7時半~昼2時(第1、4土曜)
第2、3土曜 休
※土曜営業も確認済みです。

※閉店し、店のあった建物は取り壊されていました【2014.3】
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by matsutakekissa | 2009-10-09 13:02 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(0)