カテゴリ:中央区山( 32 )

 

後悔は先にたたず

 タイミングの悪さは今に始まったことではないので後悔は引きずりません。ただ、すでに何度か訪れていた喫茶店の廃業や休業を見るにつけ、もっと足を運べばよかった、店の方に声を掛けてみればよかったと思うことはしばしばです。
 銀杏稲荷神社の裏手にあるオノダ珈琲は、以前は土曜も日曜も朝8時前からやっていた店でした。最近は営業時間が短くなったのか、朝から開いているのを見なくなり、平日の昼過ぎに行ってみても、クローズのまま。開店時間が短くなったか、一時休業なのだろうか。でも、辞めてしまっていたのなら残念です。あの時一押しができなかったことが悔やまれます。
 この日も結局、店の閉店すら確認できないまま、表通り向かいにある、ハンモックに入りました。
角の丸いはめごろしの窓が印象的なビル二階の店ですが、外観から広いキャパを想像していると、20席程度のこじんまりした店内に驚いたのを覚えています。以前来た時は中高年のサラリーマンでほぼ満席状態でしたが、この日はお客さんゼロ。何があったのだろうか。
 常連客の定年退職でお客さんが減った
 常連客の会社が移転した
 会社のサマータイム導入で、朝来られる人が少なくなった(これは…ないか)
 このような現象はこちらのお店に限ったことではなく、朝の時間帯はいつでも混んでいた店が、1年後に訪れてみると急にお客が減ってガラガラだった…ということがしばしばです。
 忙しい朝の時間帯は頬を赤く染めて次から次へと入る注文を1人でさばいていたママさんも、今日はなんだか手持ち無沙汰な様子でした。b0158023_85489.jpg
 モーニングセットができるまでの間、店内を眺めていました。壁板や椅子が新しそうなので、近年改装されたのかもしれません。日経にスポーツ新聞など、4、5紙ほどある新聞はどれも手が付けられず並べられています。壁に掛けられたパネル写真は海外の山々を撮ったものでしょうか。照明はランプ型。
 メニューの中で気になっているのが「ロスティ」。たしか、千切りジャガイモと粉チーズを混ぜてフライパンでカリカリに焼いたスイス料理なのですが、他のノーマルな喫茶店メニューにひとつだけ混じっているのが不思議です。
 ちなみに、モーニングセットのAは、ゆでジャガイモにバターを添えたものが付いてきます。他店では見かけないオリジナルの工夫のようですが、このあたりロスティと関係があるのかもしれません。ジャムトースト、チーズトーストにサラダ付きのB、Cセットと比べてもAはお得で、とてもおなかいっぱいになります。b0158023_852139.jpg
ハンモック
中央区日本橋小網町
朝7時半~夕方6時頃?
土日祝 休
モーニングA ハムエッグ、サラダ、ポテト、ロールパン+ドリンク 450円 B チーズトースト、サラダ+ドリンク 400円 C ジャムトースト、サラダ+ドリンク 400円 
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by matsutakekissa | 2011-06-14 07:45 | 中央区山 | Trackback | Comments(0)  

トリコロール

 GINZA 5(銀座ファイブ)地下1階の片隅にあるコーヒースタンド。銀座松坂屋の裏手にあるトリコロール本店の支店です。新しくも古くもない、ごく普通の外観の店です。でも、ずっと前から気になってはいました。中がまる見えのコーヒースタンドでは、マスターもお客も動作の一つひとつがスマートに見えて、なんだかあこがれます。でも、あぁいう場所が似合うオトナにはまだまだ早いと、これまでは前を通り過ぎてばかりでした。
 ひさびさに通りかかると、カウンター10席ほどの小さな店内はお客さんが4、5人入ってほぼ満員。そのほとんどが常連らしく、店内は話がはずんでおりました。そのほとんどが年配の方ばかり。「今なら少しくらいスマートでなくても紛れ込めるだろうか」

 時間を少しずらして訪れてみると、お客さんは少し減ったものの、まだひっきりなしに、入れ替わり訪れています。そんな状態ですから、少しお歳を召したマスターは、動きがとてもきびきびしていました。ペーパードリップに注がれるポットのお湯はすばやく上下運動され、見る間に下のサーバーにたまっていきます。カウンター内の中央には木桶に入った氷が置いてあり、新しい客が来るたび、お冷用の氷をアイスピックで砕いています。
 ところが、世間話で盛り上がっていた店内も、自分が来たことで店の空気や流れを変えてしまったのか、潮が引くようにお客は1人減り、2人減りして、そのうえマスターも急に何かを思い出したように「あっ」と声をあげて、店を出て行ってしまい、自分だけが取り残されました。
 ほどなく、新しいお客さんがやってきました。マスターのいないのを見て、ちょっと困った顔。思わず目が合いました。
 「(マスターは)いいお歳なんだから、どこかで倒れでもしたら困っちゃうわ」と話しかけながら、戻りを待つことにしたようです。「今どき、コーヒーをちゃんとたててくれる店なんてなかなかないわよね」この店は40年くらいやっていて、マスターはもともと高島屋か三越だかのトリコロールのコーヒースタンドで働いていたのだとか。「当時は喫茶店があんまりなかったし、マスターの仕事は新しくてしゃれた職業だったのよ」ここの店は改装して少し広くなったそうですが、昔は今より狭かったにもかかわらず、人を1人雇うくらい忙しかったのだとか。「私、企画宣伝部みたいだけど、また、近くに寄ったら店に来て見てね」
 そうこう話しているうちに、マスターが戻ってきました。長年のおなじみさんらしく、マスターとのやりとりも丁々発止、聞いていて小気味がよかったです。
 コーヒーもトーストもおいしかったけれど、それ以上に何か心が満たされる処でした。

コーヒー 350円 コーヒー+トースト、ホットドッグなどのサービスセット 450円
中央区銀座5丁目
確か朝平日朝7時~夕方6時か7時ごろまでの営業だったと思います
土日も営業しているそうですが、朝は10時から
※銀座ファイブのHPにお店の紹介があります
www.ginzafive.com/
※2在りし日のトリコロールのコーヒースタンドの写真がどこかになかったかと『建築写真文庫【再編】』をめくってみたら、有楽町フードセンター(現・銀座INZ)の「銀座トリコロール」と数寄屋橋ショッピングセンターの「トリコロール」がありました。数寄屋橋ショッピングセンター(現・銀座ファイブ)の方の写真には現在と同じカーブしたカウンターと目隠し用の衝立が写りこんでいましたが、エスプレッソ用マシンが置いてあるのが大きな違いでした。で、肝心の三越だか高島屋だかのデパ地下(地下じゃないかも)の支店は載っておりませんでした。あと、「銀座トリコロール」と「トリコロール」の違いも何か気になる・・・。本家と暖簾わけで店名が違っているのかな?ちなみに仙台市内にも「トリコロール」という喫茶店がありますね。これは東京・銀座のトリコロールの支店なんだろうか?
※3【註:憶測です】結局、全国展開している「トリコロール」とは、キーコーヒーグループ事業のひとつのようです。「銀座トリコロール」とチェーンの「トリコロール」の間の関係はよくわかりませんが、過去には関係があったものの、現在、経営は別々だと思われます。全くうらをとっていない憶測です。
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by matsutakekissa | 2011-05-26 12:23 | 中央区山 | Trackback | Comments(0)  

たかはし

 八重洲通り宝町出入口付近の裏通り、ヱスビー食品本社ビル近くにあるビル地下1階の喫茶店。テーブル、カウンターともに5、6席ほどの小さなお店ですが、常連さんに愛されているお店のようで、お昼どきはほぼ満席です。ママさんはお喋り好きで、聞こえてくる会話の内容はいつも面白そう。
 いつか時間があるときに訪れて、ゆっくりお話を伺えたらな・・・と思っていました。しかし、お店の営業時間はかなり短いようだし、平日真っ昼間に時間が取れるチャンスといえば、1年を通してごくわずか。そのわずかなチャンスですら3、4回は逃してしまい、時間ばかりが過ぎていきました。
 
 最後に訪れてから1年以上が経ち、再度機会がめぐってきました。中の見えない扉を開けると、店内にいたのはママさんだけでした。
 壁に掛かったメニュー表にはコーヒーのほか、ティー、ジュース類、トースト類に混じってアルコール類がありました。今はやめてしまったらしく、金額が空欄になっています。
 コーヒーをサイホンでを淹れてもらいながら、どうやって声をかけようかと考えましたが、何かの書類をチェックしていて、ラジオを聴いているようには見えませんでした。
 お金を支払う段になって、ようやく声を掛けることができました。カウンターの奥の壁に掛けてある創業30周年のお祝いの写真があったので、30年経つのですか?と聞いてみると、「それは10年前の写真。40年経っています」とのお返事でした。
 その後はお話が止まりませんでした。一発奮起して店を開店しようと思ったこと。喫茶店の学校に通い、喫茶店での修行もして、借金して店を開いたこと。考える暇もないくらい忙しく、出前の注文も沢山あった時期もあったけれど、「今から思うと、夢のようだった」と、がらんとした店内を見渡しておっしゃいました。
 もっとも、今では生活のためというより、永年の常連さんの「辞めないで続けてほしい」という声に支えられて、「うちでテレビのおもりをしているよりはいい」と、営業時間を短縮してお店を続けているのだとか。
 
 この仕事のよいところは、いろんな人に出会えることだとママさんはおっしゃいます。「あなたも開業する気はないの?」と訊かれて、「今、ちょっとまじめに考えているところです」と答えました。いえいえ、これでも考えているんです。未来のない会社にしがみつくより、自営業の道を選ぶべきか? それとも・・・? 
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コーヒー 430円
中央区八丁堀1丁目
平日11時半~午後3時頃 土日祝休
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by matsutakekissa | 2011-03-02 13:00 | 中央区山 | Trackback | Comments(0)  

キュー

 昭和通り裏手、京橋消防署向かいの喫茶店。店の窓は自販機に隠されて目立たない外観でした。
 スモークの入った扉を開けると、ちょっと驚いた顔の年配のマスターに、「これから準備するんですけど、大丈夫ですか?」と言われました。大体8時ごろから開けてはいても、店に来るのは大体が常連で、決まった時間にやってくるんです、と半分言い訳のような説明をしています。
 今年38歳の店のお客の大半は、男性サラリーマン。新入社員の頃から通い続け、会社社長とか重役という人が多く、客が集まると敬老会みたいになる、とのこと。だから若い人がやってくるのはめずらしい、と言われました。めずらしく直球なコメントをいただいたので、こちらも同じ球で返してみよう。
 「古い喫茶のほうが好きな、もの好きでして。そういう方、最近よく来ませんか?」「そういえば、時々。この1年くらいで多くなったかな。こっちのほうが、チェーン店より落ち着くっていうんですよ。まあ、ゆっくりしてってくださいな」と言われました。
 店内の奥の写真を撮らせたもらった際、「あれを撮るっていうのは、デザイン関係の人かなにかですか?」と聞かれたので、今度はこっちが慌てました。「いいえ、何にも知りません」
 奥の壁には店名の「Q」というロゴが描かれた額が飾られていたのですが、作者はとある大手メーカーのロゴデザインを手がけた有名デザイナーが、開店祝いに描いてくれたものなのだそうです。「文字の形とか、分かる人がみたら分かるそうですよ」
 マスターは話好きで、その他いろいろ世間話をとぎれることなくしてくれます。よく見ると、この店は壁際にイスがぐるりと配置されていて、カウンターを囲む形となっているのです。常連客が3、4人と集ったら、さぞかし賑やかになるんだろうな。

コーヒー 450円
中央区京橋3丁目
朝8時ごろ~
 
 
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by matsutakekissa | 2010-04-15 12:59 | 中央区山 | Trackback | Comments(0)  

サン茶房

 こぎれいな外観だったので、お洒落カフェだと思い込んでいた、永代通り裏手の喫茶店。周囲をビルに囲まれた住居兼店舗です。近年改築か改装を行ったらしく、外壁、窓ガラス、ひさしは新しくなっていましたが、船舵形の鉄製窓枠装飾は古いものが使用されていました。
 店内もなるべく改装しないようにとどめたのか、調度品はできるだけ変えていないようでした。壁にぐるりと掛けられた絵画も、よくあるシルクスクリーンの風景画ではなく、密度の濃いタッチのものでした。コーヒーミルが3台、目立つところにありました。出窓にある手動式と入口にある壁掛け式は装飾用で、赤色の塗装のものが普段使いのようです。木製イスの背には、出窓にあるのと同じ形のミルの絵が入っていました。
 
 しかし、先ほどからカウンターのママはNHKの連続ドラマに夢中で、視線を投げかけても全然気づかれず。みかねたのか、先客がママに声をかけてくれました。
 「ほっとくとずっとあの調子なんだから」、と常連さんらしく、あきれています。ちょっと苦笑いをして「すみません、いらっしゃいませ」とお冷やをもってきてくれました。
 メニューもなかったし、トーストを食べる人もいなかったのでコーヒーを頼んだら、肉厚白地のカップに入って出てきました。内装からして、薄手の花柄模様のカップで出てくるのかと思ったら。これだけは少し意外でした。

コーヒー 350円
中央区日本橋茅場町
朝8時前から夕方6時頃くらいまで?
土日祝休み

 
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by matsutakekissa | 2010-03-18 23:24 | 中央区山 | Trackback | Comments(2)  

ウール

 通りを歩いていた時、ふと目にした看板に思わず声をあげそうになりました。場所は清杉通り。時間は平日の朝8時。向かいのビルのすき間に見えるのは、「コーヒーハウス ウール」という看板。近づいてみると店はお休みか準備中のようで、シャッターが降りていました。
 平日の朝からやっていない、ということは、通常生活の範囲内で訪れるのは厳しいかと思っていたところ、ある日の土曜日に店を開けているのを目にしました。通常の窓ガラスの代わりにガラスブロックを使用しているのが少し変わっています。そして看板にも色あせたひさしにもガラス製のドアにも、店の名前とおなじウールマークが入っていました。
 店内には文字はめ込み式のメニュー表もありますが、1点ずつ写真を撮って引き伸ばしたメニューが店の外に向けられて貼られています。しかし、トーストやホットケーキの食事メニューはともかく、コーラとかミルクを器に入れた写真のアップ、って必要なのかなあ。一目瞭然でわかりやすいのですが。
 店内にはマンガがぎっしりつまった棚があり、仕事の合間の休憩にちょうどよさそうです。棚の端に挟まっていた、少し古めの本を手に取りました。食品の安全を問うかなり過激な論調に、思わず真剣に読んでしまいました。

コーヒー 330円 モーニングセット 380円
中央区東日本橋3丁目
朝9時~夜8時 日曜 休み
※お店のホームページがありました。ほとんど更新されていないもようです。店内にも説明の用紙が貼られていましたが、珈琲豆はオールドビーンズを使用と書かれています。他店のコーヒーより心なしか濃い味がして、深い味わい。これでたった330円というのはサービス価格と思います。
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by matsutakekissa | 2010-02-17 22:17 | 中央区山 | Trackback | Comments(0)  

レモン (人形町)

 人形町路地裏のコーヒースタンド。もう何年も前お店の前を通りかかり、たわんだシャッターに擦れたペンキ文字の「コーヒー レモン」と書いてあるのをみて、「あぁ、ここって昔喫茶店だったのねぇ」と思いました。大変失礼ながら、現役には見えない外観でした。

 その後しばらくして、書店で手に取った喫茶店紹介の単行本*に、『レモン』の記事が掲載されているのを見て、ばりばりの現役だったことと、知ってる人は知ってる人形町の老舗喫茶だということを知りました。
 こうして、予備知識を得てしまった後ではどうにも積極的に足を向けようとは思えなくなり、また何年も時が経ってしまいました。ようやく行ってみようという気持ちになったのは、今年になってからでした。

 何度か前を通っているので場所に迷うことはありませんでしたが、開店しているのを見たのはこの日が初めてでした。全面ガラス張りの窓と、左右にある木枠のドアが印象的です。水玉模様のカーテンは少し日焼けしていましたが、店名と同じレモン色。
 意外なことに、店内には誰もお客がいませんでした。少し拍子抜けしてしまいました。
 店内を取り囲む白いカウンターにはアクセントのように、ところどころ、オレンジ色のラインが引かれています。天井から白熱球を直に取り付ける形の照明器具や、合板を貼り合わせた壁の色はシンプルだけど美しい。
 カウンターの内側に見えるのは、なべやポットなどの使い込まれた調理器具。みんな、お店を開いた当初から何も変わっていなさそうに思えました。
 壁にはぱっと見たところ、モーニングセットはありませんでしたが、お店の人にたずねたところ、サラダとトーストと目玉焼きがつきます、とのこと。
 調理の間、おばあさんはお孫さんらしき子どもに「忘れ物ないように気をつけて」と言ったり、息子さんらしき人と何事か話したりしていて、家族の生活の様子がかいま見られました。
 その間もなぜか他のお客は誰も来ず、少しさみしかったのですが、軽食メニューがあったので、お昼どきは混むのでしょう、きっと。と心の中で思いながら店を出ました。

モーニングセット 550円
・タマゴ・ハム・野菜などを挟んだトースト類、オムレツカレー、ハンバーグカレーなどの軽食類がありました。
中央区日本橋人形町1丁目
土曜と日曜と祝日はお休み
※『TOKYO & KYOTO隠れ家喫茶店案内』塩澤幸登・著、マーブルトロン、2005年。
 滅びゆく東京の古い喫茶店。なくなる前に店の記録を残したい、という(そうとははっきり書いてないが・・・)著者によって、店の歴史や仕事への想いなど、店主が語った言葉を織り交ぜながら、東京都内の喫茶店が紹介されています。この2、3年で閉店してしまった店(西神田・エリカ、人形町・越路、国立・邪宗門など)も掲載されています。
 以前取り上げさせていただいた『東京ノスタルジック喫茶店』の著者、塩沢槙さんは、こちらの本では写真を担当している、ということに今気づきました・・・。ということは、「隠れ家喫茶店」は、お父様と息子さんの共著*になるのでしょうか?!
※訂正:正しくは「お父様と娘さんの共著」とのことです(塩澤幸登様よりコメントをいただきました。2010/04/27)
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by matsutakekissa | 2010-02-10 20:37 | 中央区山 | Trackback | Comments(2)  

メイ

 毎日が流れるように過ぎていき、この間コートに袖を通したと思ったら、もう師走が迫ってきました。
 毎年のように、「ぼやぼやできない」と思う今日この頃です。

 東京証券取引所そばのストライプのビニールひさしの喫茶店。最初は喫茶店かどうかもよく分からなかったのですが、丸くて赤いドアの取っ手、モーニングの値段が書かれた札と、営業中の札が掛かっていたため、反射的に店内に入ってしまいました。
 店内はコーヒーとタバコの香りにつつまれていました。手前にはカウンター、奥には黒いテーブルとイスが整然と並び、意外と奥行きの広いことがわかりました。
 ひげをはやしたマスターが、お冷やとおしぼりを持ってきてくれました。ちょっと微妙な表情だったので、降って湧いたように現れた自分は、ひさしぶりの見知らぬ客なんだろうなと思いながら、モーニングセットを注文します。
 コーヒーはネルドリップで淹れたのを温め直されて出てきました。ゆで卵は見た目がLサイズくらい。ゆで具合が絶妙で驚きました。
 奥の席には3人ほど先客がいて、思い思いに朝のひとときを楽しんでいました。
 一番奥にTVがあるため、そっちを向いて座りましたが、TVより気になったのは、窓の外の高速の高架下の風景と、そこを歩く人の足でした。高架下が駐車場になっているようなのですが、あちらのほうが高い位置にあるので、足ばかりが目につくのです。なんだかアジトみたいだな。

モーニングセット 390円(コーヒー、ゆで卵、トースト付)
中央区日本橋兜町
※朝7時半か7時から営業と思われます。
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by matsutakekissa | 2009-11-30 22:17 | 中央区山 | Trackback | Comments(0)  

ばじりこ

 歌舞伎座の裏通りにある喫茶店。周辺には朝から営業している喫茶店が何軒かありますが、こちらの店には誰もいませんでした。
 ドアを開けると、少しお洒落な雰囲気のあるこじんまりとした店でした。床も壁も板張りで、歩くとギシギシという音がしました。入ってすぐのつくりつけの棚にスリムタイプの公衆電話が置かれていましたが、ずいぶんスペースが余っているので、昔はピンクの大型公衆電話が置かれていたのかな、と考えてしまいました。大きくとられた窓から差し込む光がきれいです。
 店名からパスタ専門店なのかと思っていましたが、メニューにあるのはイカスミスパとかジャンバラヤとか。砂糖はざらめと白砂糖の2種類が置かれ、ストレートコーヒーのメニューが多いので、珈琲専門店のようです。
 店内があまりに静かなので、ちょっと落ち着かないながらも「まあそのうち、誰かお客が来るだろう」と思っていましたが、結局その後20分は誰も訪れずじまい。マスターがサラダを作る包丁のトントン、という音ばかりが響いていました。
 1つのプレートに載ってきたのは、コーヒーとサラダとトースト、それにコンソメスープ。なぜか最もおいしかったのはスープでした。きっと、ランチセットにも付いてくるのだろうな。
 値段も味も悪くないのに、一体どうしたことだろうと、さみしく思いながら店を後にしました。

モーニングセット 500円
中央区銀座3丁目
朝7時半か8時~
定休日未確認
 
 
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by matsutakekissa | 2009-11-26 22:57 | 中央区山 | Trackback | Comments(0)  

ロータス

 日本橋高島屋裏手通りにある喫茶店。閉店後に通りかかると重厚な外壁と飾り格子戸の外観でしたので、内装がどんなだか期待をしていたのですが、外から覗くとすっかり改装されていたとあって、これまで積極的に訪れることがありませんでした。
 しかし、この日はたまたま行こうとしていた店が開店前だったので、入ってみることにしました。思ったよりだだっぴろい店内には、7時半すぎにもかかわらず、ちらほらとお客の姿があります。イスとテーブルは新調されていましたが、ベニヤを貼ったような木の壁は開店当時のままなのでしょうか。
 お客のほとんどは近隣に勤務しているようなサラリーマン。会計せずに店を出て行く人が数人いたので、つけなのか、コーヒーチケットを切っているのか、すでに支払いすませているのか、などと想像してしまいました。
 お店の方からは、お冷とおしぼりと、何も頼んでないのにゆで卵の小皿が出されました。モーニング時のサービスのようです。
 メニューが見当たりませんでしたが、この日はあまり時間がなく、コーヒーのみを注文しました。ちょうどよい半熟で殻のむきやすいゆで卵とコーヒーが絶妙の取り合わせで、とてもおいしい。こういうおまけがあることだし、テーブルもゆったりしているこの店をひいきにしたい常連客の気持ちが、少しだけわかったような気がしました。

コーヒー 430円
中央区日本橋3丁目
朝7時か7時半~夕方6時くらい?
※おそらく土日祝はお休みです。
※土曜日営業しているそうです(mmさま情報提供)

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by matsutakekissa | 2009-11-04 12:57 | 中央区山 | Trackback | Comments(2)