カテゴリ:台東区山( 51 )

 

花の音

 入谷の街は、個人的には男性的なイメージが強いのです。寺社が多いというのが理由のひとつかもしれません。鬼子母神や朝顔市は女性ですが、それでもやっぱり強い女、というイメージです。
そんな入谷で、きわめて女性的な喫茶店でした。こぎれいで古くても手入れがしっかりしていて、カフェ、と呼べるくらいの店。木の壁が飴色に光っています。しかし、男性が入りにくい、という意味ではなく、老若男女を問わず入りやすい店という印象です。
 店内はゆったりできる大きさの椅子とテーブルが並べられていました。3、4人でおしゃべりしながらお茶するにはちょうどいい感じで、その日もやはり主婦たちが世間話をしながら、ケーキとお茶を楽しんでいました。
 自分も真似してケーキセットを頼んでみましたが、一人だとどうにも物足りない。他人とこの空気を共有したくなりました。

コーヒー 370円
台東区根岸
朝8時~夜8時半 日祝 休

2月下旬か3月ごろより、「しばらくの間お休みいたします」という内容の張り紙があり、しばらくお休みでしたが、最近、店の前を通ったら「来る6月1日より営業再開します」との張り紙に変わっておりました。よかった、よかった。【2011.5月追記】
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by matsutakekissa | 2008-09-04 22:00 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)  

八方尾根

 大江戸線蔵前駅周辺は、最近になって建てられたマンションが林立していますが、裏手にまわると、いかにも台東区らしい住宅街が広がっています。
 「八方尾根」というネーミングにひかれて入ったら、店内は喫茶店というより山小屋のような雰囲気でした。壁は丸太が組まれ、天井にはスキー板が張りわたされ、二重天井のよう。店主はいかにも山好きの方のようです。かつて山中で仲間に振るった腕前をこの店で売りにしているのでしょうか。
 看板メニューらしきカレーを頼むと、2、3日煮込んだような感じの味でした。食事メニューは他にもありましたが、高カロリーの、いわゆる山小屋メニューが多かったです。
 そこへ近所のおじさん登場。競馬で買ったらしくごきげんでしょうが焼きを注文しておられました。

コーヒー 370円 カレーのセット 800円
台東区寿
日 休
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by matsutakekissa | 2008-09-02 12:49 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)  

きゃんどる

 台東区にある多くの喫茶の共通点、それは競馬中継が見られる店が多いということです。
 場外馬券場は浅草・六区のウインズですが、その辺りははもちろんのこと、かなりはずれても競馬中継放映中の店があったりします。
 国際通りとぶつかる五差路の角にあるきゃんどるという店も、また然りでした。
 ちょうど阪神対巨人のデーゲーム。巨人が勝ち越していて8回が終わったところでした。
 競馬の話をしていたおじさんも、「よっしゃ、今日は勝つな」と言うと、店のおばさんは
「仕方ない。今日は勝たせてやるか」。下町=巨人ファンというこちらの思い込みに反し、おばさんは阪神ファンなのでした。
 その後、おばさんはつまんない、と言って競馬中継にチャンネルを変えてしまいました。

コーヒー 350円
台東区千束
日曜5時まで
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by matsutakekissa | 2008-08-29 22:37 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)  

COFFEE SHOP TEA

 浅草から上野の方へ抜けるかっぱ橋本通り。浅草からは国際通りから入るとどぜうの飯田屋、テプコ浅草館などが並んでいますが、喫茶店の数もなかなか多いです。それを横目にしながらどんどん上野の方角にあるいていくと、TEAという喫茶店に辿り着きました。
 COFFEE SHOPと書いておきながらTEA。お茶するところ、という意味はなんとなく分かるけど、なぜにCOFFEEとTEAがかぶるのか。せめてTEA ROOMだろうにとツッコミを入れつつ、店に入りました。
 店はおばあちゃん一人がやっていて、常連さんとの話に花を咲かせているところでした。自分の来店で、ぴたりと声がやむも、しばらくすると元の会話に戻りました。邪魔しちゃったね、おばあちゃん。各テーブルに置いてある卓上ライターには、なんとなく存在感がありました。

コーヒー 400円
台東区松が谷
日 休
 
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by matsutakekissa | 2008-08-25 12:56 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)  

「木の実」をひろいに(浅草橋周辺の同名喫茶店)

 一人調子に乗って同エリア内・同名喫茶店シリーズ第2弾。浅草橋周辺は台東区・中央区・千代田区の境界線があって住所が少しややこしいことになっています。電話帳で調べると3軒の同名喫茶店が載っていました。
 最初は中央区東日本橋2丁目。調べた番地の前では「ガガガガガ……」と響くブルドーザー音。取り壊し工事中でした。一足遅かったようです。
 その次は台東区柳橋の「木の実」。浅草橋駅から東方面へ歩いて数分。中の様子は見えず、声のみが漏れ聞こえます。思い切って入るとそこは超常連客ばかりの小さな店でした。お店のおばあさんは常連の接客に忙しく、入店して5分以上たってから、「コーヒーでいい?」と訊かれました。うなずくと30秒後にコーヒーが出てきました。NHK連ドラが終わり、席を立つ客たち。それでも話し足りない客はニュースに茶々を入れます。
相撲部屋の親方が弟子に暴行を加えた問題では年配のおばさんが、「わたしらの時分は奉公先で仕事をさぼる奴はなぐられるのが当たり前だったよ」と一言。店のおばあちゃんに同意を求めるも、当たり障りのない返事を返していました。
コーヒー 300円
台東区柳橋
土日 休
 最後は千代田区東神田の「木の実」。ビル内喫茶店で、店の裏には確かにコカ・コーラのロゴ入り看板に「木の実」と書いてありましたが、朝早くからは営業していませんでした。残念。
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by matsutakekissa | 2008-08-22 12:49 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)  

「夢」をもとめて(御徒町周辺の同名喫茶店)

 喫茶店を訪ね歩くと、同名の喫茶店に行き当たることがありますが、同じエリア内に同名の喫茶店が複数あると奇妙な感じです。上野・御徒町周辺には「ドリーム」という名前の店が3軒ありました。
 まずは御徒町駅前の「ドリーム」。
 煙草屋兼業の喫茶店で、店内にも煙草のポスターが多数貼られています。灰皿・卓上ライターにもにも煙草ブランド名のロゴ入り。店に来る客も愛煙家が多いのか、営業途中のサラリーマンらしき方々がコーヒーと煙草をのむ姿が見受けられました。店はおじいさんとおじさんの2人で回しているようです。
コーヒー 350円
台東区東上野1丁目
土日祝 休み

 続いては上野公園不忍池の近くの「ドリーム」。
 中央通りから裏へ入ったところへあります。周辺は風俗系の店もあるので、入り口でもたもたせずに入ります。思ったより小さな店でしたが、かなりお客がいました。前の席から競馬新聞がちらりと見えて、「ああ、なるほど」と納得。週刊誌などはエロ系・漫画系などオヤジ向一色。でも不思議に落ち着ける店でした。
コーヒー 500円
台東区上野2丁目
日 休
 最後は湯島天神近くの「どりーむ」。
春日通りから一本入った通りの店で、表通りから電光掲示板でお客を誘っているのですが、その辺りも風俗街。この店のレポートはまた後日といたします。ハンパ。
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by matsutakekissa | 2008-08-21 12:49 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)  

白鳥

 入谷界隈も喫茶店が多く点在するエリアで、街が浅草までつながっている感があります。所用で何度もこの辺りを訪れるようになり、初めて入谷と浅草が隣合っていることに気付きました。
 竜泉は樋口一葉の暮らした町で知られ、昭和通りを挟んだ向かいは根岸です。しもた屋が多そうな界隈に思っていましたが、新しいビルやマンションもぽつぽつ目立ち、10年、20年後は大きく雰囲気が変わってきそうです。
 さて、白鳥と書いて「しらとり」と読む喫茶店は住宅街の中ほどにありました。コカ・コーラとキーコーヒーの看板が出ていて、「喫茶・スナック 白鳥」の文字。お酒を飲ませる店かと思いましたが、出ている営業時間は7時~6時、スナック=軽食と判断して、ある日ドアをくぐりました。
 思ったより広い店内で、おばさん2人がやっておられました。土曜のお昼どきでNHK連ドラが始まりましたが、店にはお客ゼロ。それにしても、NHK連ドラで流れている時間は、「今、現在」より常に一歩引いている感覚がします。そう思うのは自分だけでしょうか。
 窓にかかる白いレースのカーテン、全体にオレンジがかった暖色系の照明の中、静かな時間を味わってきました。

コーヒー 400円
台東区竜泉
朝7時~夕方6時 土曜朝7時~午後2時 日休
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by matsutakekissa | 2008-08-12 12:52 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)  

ピーター

 人間、生まれや育ちや環境に左右されがちですが、喫茶店も同様で、店舗数の多さは単純に人口に比例するわけではなく、オフィス街や歓楽街等の立地条件、そして何より地域住民のライフスタイルに大きく影響されています。
 浅草は観光客、娯楽施設、場外馬券場というニーズに応え、エリア内の喫茶店店舗数は区内1位か2位を争うのでは、と思われます。場所柄、客層は当然一見客か競馬の常連に集中していますが、ピーターはどちらでもなく、以前記事に書いたシルクロードと同じように地元のお客さんが集まる店でした。
 カレーが売りらしく、昔B級グルメ特集で雑誌にも取り上げられただけあって、カレーを注文する人が多かったですが、遠路はるばるというのではなく、腹ごしらえにきた一人客のおじさんが多かったです。
 壁にはエノケンなど、浅草喜劇界を代表する芸人さんのイラストが描かれ、なぜかチャップリンもまじっていました。
 店をとりしきっているのはおばさん1人でてんてこまいだったのですが、イラストを描いたのはご主人とか先代かもしれない、などと勝手に想像しながらコーヒーをすすってみました。

台東区西浅草3丁目
コーヒー 380円
日 休

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by matsutakekissa | 2008-08-04 12:57 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)  

シルクロード

 浅草はビューホテルの裏側、飲み屋と住宅街が入り混じるエリアで、ラインダンスの画が描かれた喫茶店がありました。SKD(松竹歌劇団)のスターがひいきにしていたお店、というのがウリらしく、店内にもお店のマスターと奥さん宛に出した手紙やハガキが貼ってあります。ではSKDファンが集う店かと思いきや、ランチ目当てに通う地元の常連さんでにぎわっているお店でした。
 常連のおばさんに話しかけられ、適当に相槌を打っているとおばさんのパート先の労働条件がいかに酷いか、という話をえんえんと聞くことになりました。誰彼構わず知らない人間にも話題を振ってくるようなお客がいて、店のほうでも邪険にしないのが、まるで寅さんの映画を見ているようでもありました。

コーヒー 450円
台東区西浅草3丁目
日曜 休
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by matsutakekissa | 2008-08-01 12:57 | 台東区山 | Trackback | Comments(2)  

スメル

 浅草橋近辺は居酒屋が多く、高架下あたりは雑多な雰囲気が漂っています。南には住宅街がある一方、北には繊維街が続き、オフィスも多く、独特の構成です。
 駅前にあった喫茶店「SMELL」の看板を見て、思わず「なんじゃこりゃ」という違和感を感じました。意味は「におい」ですが、確か高校時代の英語の授業では、「匂い」ではなく「臭い」のほうだと教わったような。それに、コーヒーの香りなら、「アロマ」を使うべきだろうに。
 しかし、そんなへりくつ言わなくても、この店の外観、特に入り口のガラス戸に浮かぶコーヒーカップのシルエット、Smellという店のロゴは、「何だか入らずにおれないにおい」をかもし出しています。
 扉を開けると、土砂降りの雨の朝にもかかわらず、出社前のひと時を楽しむサラリーマンでいっぱいでした。カウンターでモーニングを注文すると、おばちゃんがドン、ドンと砂糖入れや塩のビンを置いていきます。おじちゃんもいて、お二人は夫婦のようでしたが、おじちゃんはおばちゃんに何か小言を言われております。
 サラリーマンの集団が帰るのに合わせ、自分も帰ろうとしたら、おばちゃんが集団に向かい「傘、間違えないでね」。すると一人が「みんな会社が同じだから間違えたって大丈夫だよ」。なんと。業務時間外でしかも朝からみなさんご一緒とは、本当に仲がいいんですね。

モーニング 400円(トースト、卵付)
台東区浅草橋4丁目
朝7時頃?~夕方5時か6時頃 土日祝 休
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by matsutakekissa | 2008-07-30 12:45 | 台東区山 | Trackback | Comments(0)