カテゴリ:墨田区山( 14 )

 

フローラ

 お盆の夕暮れ前、スカイツリーの足元付近を歩いていたら、空がだんだん曇ってきて、ぽつぽつと雨が降り出しました。風も強くなってきています。暴風域に入ったようです。
 手元にあるのは、柄の折れた心もとない折りたたみ傘いっぽん。かばんには大事な書類が入っているので、濡らしでもしたら大変だ。どこかしのげる場所はないかと、住宅街を歩きまわっていると、コーヒーカップのシルエットが描かれた看板が目に入りました。
 赤レンガ貼りの外壁はいかにも喫茶店らしいのですが、上の住居部分は黄色味がかったモルタル壁で、すこし不思議な印象を受けました。
 上品な内装の店内ですが、下町の気の置けない雰囲気があって落ち着きます。
 店にいたグループ客らが先客としていたのにもかかわらず、店のママさんはとても気遣ってくれました。
 雨宿り目的で店に入ったことを告げると、「見つけてくださって、ありがとう」と言われたのを、今もよく覚えています。

 その後、近くへ立ち寄ることがあると、何度か店を訪れました。客足の絶えない店で、おしゃべり目当てで訪れる常連さんも多いようでした。最近になって、店のママさんとお話をすることができました。
 店内のあちこちをあらためてよく見ると、随所が凝っていました。b0158023_1240362.jpg
 木目が美しい壁板は創業以来変えたことがないそうで、床は木レンガを使用していました。お母さんが描いたという数々の絵画は本格的な作風で、仏画と南国土産のお面がうまく調和しています。
 店内は近年テレビドラマの撮影に使われたそうです。監督さんは長年使って変色した椅子の背もたれがいい感じと言っていたそうで、ママさんいわく、「日焼けしただけなのにね」と気恥ずかしそうでした。それにしても、テレビ局の人たちは、普段からロケ地探しに奔走しているのだろうか。さまざまな条件が揃わないと撮影は成立しないそうだし、大変な仕事なんですね。

 また、毒蝮三太夫さんのラジオ*に出演したこともあるそうで、その時のエピソードをお聞きしました。
 番組は毎回首都圏の小売店舗から中継し、店の方や近隣住民の方たちとまむしさんとの交流をメインに進行するそうです。ママさんは毒舌のまむしさんを食っちゃうような勢いで話がはずんだらしく、まるで漫才のような内容だったとか。まむしさんから「『下町の太陽』と言われたの」と発言した後、「自慢話でごめんなさいね」と、急に謝られてしまいました。いえいえ! こういう話は大好きです。それまでのおしゃべりから、収録の雰囲気がなんとなく想像できて、楽しくなってしまいました。
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 客層はほぼご近所の常連さんが多いそうで、なかには90歳代の方もいるのだとか。スカイツリーの見物客も時々やってくるそうですが、立地がやや分かりづらいので、2度目に訪れるのに苦労した、というお客さんの話も聞けました。でも、迷う楽しみも味のうちなんだろうなあ。

コーヒー 400円
墨田区東駒形2丁目
第一土曜はお休みだそう。
※立地がわかりづらいと書いてしまいましたが、実際はそうでもありません。本所中学校から通りを挟んだ裏手にあります。なお、写真は設定ミスで実物と大きく色合いが異なるため、今回はグレースケールでごまかしています。すみません。

*「大沢悠里のゆうゆうワイド」内「毒蝮三太夫のミュージック・プレゼント」(TBSラジオ)。毒舌と言われる毒蝮さんですが、「ウルトラマン」と「ウルトラマンセブン」の温厚な隊員役しか知らないので、今度ラジオを聴いてみたい。
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by matsutakekissa | 2011-12-26 07:53 | 墨田区山 | Trackback | Comments(0)  

 パウリスタから続く一連の記事も、これでようやくおわりです。年内のうちにできてよかった。
 この記事もかなり前にアップするはずでしたが、すっかり時期を逸してしまいました。長らくお待たせしてしまい、お店の方には大変失礼致しました。

 両国駅を降りると、すぐに見えてきたのは国技館でした。夏の初めに起きた力士の野球賭博問題で連日のようにニュースが流れていた頃です。ニュースではいつも国技館のクローズアップ映像が放送されていましたが、ここでは夏場所は開催されていないので、敷地内外はひっそりとしたものでした。

 この日向かっていたのは、先般通りがかった喫茶店でした。今日は、やっているだろうか。清澄通りへ出ようと江戸東京博物館の裏を歩いていると、ハンチングを被ったおじいさんに声を掛けられました。地下鉄大江戸線の入口を訊かれましたが、自分も同じ方角に向かっていたので、駅までご一緒しました。久しぶりに両国に来たが、辺りの様子が一変しており、困っていたそうです。国技館近くの駅出口(東口)に慣れた人にとって、大江戸線への乗り継ぎは、最初はかなり戸惑うようです。
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 両国から蔵前橋通りに進んで、徒歩10数分後、目的の店にたどり着きました。中に入ってみて、外観だけではわからないその広さにびっくりしました。「いらっしゃいませ!」 いせいのいい挨拶にも一瞬驚きましたが、それがお店の雰囲気の風通しのよさを伝えてくれているようでもありました。
 壁の一部は鏡張りで、4人掛けの席がほとんどでした。店の中心に架かっているシャンデリアと、赤いプラスチックのかさの照明がよく見える席に座りたくて、テーブルゲーム台の席に腰を下ろしました。店内の壁に貼られているのは、力士の手形入りサイン、番付表、力士カレンダーと、相撲づくしでした。
 店員の方にそのことを尋ねると、この近くの相撲部屋の力士がひいきにしていて、いろいろもらっているのだとか。やはり地元だけあって相撲に縁が深いのだなあ。
※ちなみに二度目に訪れた時は、お店の本棚に揃っていたコミックス「ナンバMG5」「ナンバデッドエンド」(週刊少年チャンピオン連載のヤンキー漫画)を読みふけってしまいました。ちなみに、こちらの連載にも不定期で喫茶店が登場しています。
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コーヒー 380円
カレー、ピラフなどの軽食もありました
朝8時半~
※土曜は夕方3時半すぎで閉店のようです
日祝 休
墨田区石原4丁目
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by matsutakekissa | 2010-12-18 00:33 | 墨田区山 | Trackback | Comments(0)  

ブラジルコーヒー

 三ツ目通り沿いにある喫茶店。外観は喫茶店というより日用雑貨を売る商店のようにも見受けられ、これまで何度か前を通り過ぎても、その存在には全く気づきませんでした。
 これといった看板らしい看板もないので、店の外壁数ヵ所に「ブラジルコーヒー」の貼紙が貼られているのを見て、ようやく「喫茶店では?」という疑問を持ちました。「創業昭和11年5月5日開店」と書いてある貼り紙もあったのですが、すぐにはそれが信じられませんでした(失礼ですね。お店の外見で、そうゆうコト、判断してはいけないのに)。
 店内は喫茶店というより、やや食堂に近い雰囲気がありました。椅子やテーブルの大半は数年前に新しくなったと見え、壁も塗り直された印象でしたが、店の奥の厨房スペースは、以前の内装の名残りを残しているようでした。
 屋号の由来や歴史について聞きたかったのですが、家族連れのお客さんなどが訪れて忙しそうだったので、後日に改めることにしました。
 数ヵ月後に店を訪れて、モーニングセットを注文しました。個人的に大好きな肉厚のスタッキング・カップと、ペリカンパンのトースト(訊かなかったけど、たぶんそうです)が出てきて、かなりうれしい。他のお客さんは残念ながら見受けられませんでしたが、店の方とおばあさんがずっとローカルな世間話をしていて、この町にどっぷり浸かったような気持ちになりました。
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 帰り際、厨房に立っていたお店の方に店名について尋ねると、「うちの屋号は確かに『ブラジルコーヒー』で、創業時からこの地で店をやっています」とのことでした。
 それ以上の詳しいお話はなく、店からの帰り道、店名の由来について考えてみました。
 コーヒー豆の産地を付けた店名の喫茶店はたくさんありますし、「ブラジル」という名前もよくみかけますが、「ブラジルコーヒー」や「モカコーヒー」などと付けた店名はなかなか見かけません。
 コーヒー豆輸入の戦前のピークは、昭和12年の約8000トンであり、東京都内でも喫茶店が増加し、庶民にもコーヒーが親しまれた時期にあたります。しかし、「ブラジル」のみでは「コーヒー」を連想させるにはやや知名度が足りなかったのかもしれません。それで、ブラジル産のちゃんとしたコーヒーを飲ませる店として、「ブラジルコーヒー」という屋号にしたのかな、などということを考えました。
 勝手なことを書きましたが、コーヒーの歴史については、まだまだ勉強不足です。当時の資料を多方面から読みこんだ内容ではありませんので、あしからずご了承ください。
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墨田区本所3丁目
コーヒー 350円 モーニング 400円
朝7時すぎ~夕方 日曜・祝日はお休みのようです
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by matsutakekissa | 2010-12-14 12:57 | 墨田区山 | Trackback | Comments(0)  

喫茶 ポッコ 業平橋

 「珈生園」のすぐ近く、清澄通り裏手にある喫茶店。ようやく2年越しの来店を果たせました。
 (数十メートル範囲内に複数喫茶店がある場合は、両方訪れ、より好きな1店舗のみ掲載するのがマイルール(都心エリア除く)でしたが、ここに関してはルール違反してしまいました。)
 レースカーテンのついたドアを開けると、意外と広々として席数もあるので、どこに座ろうか戸惑ってしまいます。青い花びら形のペンダントライトがきれいでしたが、店内を隅々まで照らすには不十分した。内装をほぼ変えてこなかった店でも照明だけは現代的に明るいものに取り替えることが多い(ような気がする)ので、良い見方をすれば「めずらしい」ということになるのだろうけど。
 「いい歳になってしまった」(80歳だったか)と、常連さんに語っていたおじいさんのマスターは、まだまだお元気そうで、一人で厨房に立っていました。店の隅には女の子用のフラフープのような遊具が置いてあるのを目にしました。マスターのお孫さんのものなのでしょうか。
 昼どきでしたが、先客のおじさんと自分の後は、しばらく誰も来なかったので、マスターはずっと常連さんと賭け事の話をしています。競馬から株の話題へ移りましたが、FXまでには言及していませんでした。
 ミートスパを注文すると、自家製ソースがかかったスパゲティが金属製のだ円型皿で出てきました。普段、滅多に喫茶店で食事メニューを頼まないのは、割高な上に旨くないからですが、ここのは例外。ふつうにおいしいスパゲティでした。
コーヒー 360円
スパゲティのランチセット(コーヒー又は紅茶付) 700円(ナポリタン、ミート、ナポリ)
モーニングセット 400円
墨田区業平1丁目
朝7時(?)~
おそらく、日曜、祝日はお休みと思われます。
※外装を修理?したのか、壁に取り付けてあった看板とビニールひよけが撤去されていました。【2011.11
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by matsutakekissa | 2010-04-26 12:52 | 墨田区山 | Trackback | Comments(4)  

喫茶 珈生園 業平橋

 昔は居酒屋のために時々通っていた押上界隈も、足が向かなくなって随分経ちました。スカイツリー詣でも兼ね、久しぶりに歩いてみると、人出が多いのに驚きました。土日でも静かで閑散としているくらいの町だったのに。遠くからだと、「あっ、見えた」くらいの感覚でしかなかったタワーも、間近では、強烈な存在感でした。ビルのない空ににょっきり突き出した鉄骨のかたまりは、まだ見慣れないからか異様な光景にも思われました。

 業平橋の清澄通り沿いにある「珈生園」は、なぜかこれまで何度も店の前を通っているにも関わらず、気づかずに通り過ぎてばかりでした。扉を開けると、いたってシンプルな内装のつくりで、落ち着きます。春先の天候不順のため、仕舞いどきのタイミングを失ってしまったストーブが、まだ店内に置いてありました。
 店内にいたのは常連とおもわれるおじさんとおばさん。NHKのど自慢を見ながら、まったりしていました。
 コーヒーを運んできたおばあさんに「生クリーム入れますか?」と聞かれたので、思わず入れてもらったのですが、なぜかピッチャー入りのミルクも付けてくれました。両方入れるとWクリーム効果で、コーヒーの味が薄いミルクコーヒーになってしまったけれど、これはこれでよかったのかな。


コーヒー 370円
墨田区業平橋1丁目
朝8時半~夜7時 水曜休み(店内に置いてあったおしなりくん表紙の商店街案内冊子による)
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by matsutakekissa | 2010-04-23 12:49 | 墨田区山 | Trackback | Comments(2)  

コーヒーショップ はなや 曳舟

 電子機器の寿命は短く、儚きかな。
 昨年12月のPC故障に引き続き、年明け早々、携帯までもが壊れてしまいました。8年前に購入のPCはいいかげん耐用年数を迎えているようなので修理はあきらめましたが、携帯は突然のことでした。携帯ショップの方によると、寿命が尽きたらしい、とのこと。あと1年はいける、と思ってたのに・・・。すっかりしょげて、バックアップデータ整理を片付けたり、新しいPCを買ったりしているうちに月日は流れ・・・。ようやく一段落したので記事が書けるようになりました。

 遅ればせながら、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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 はなやは曳舟駅前のビル2階の喫茶店。駅ホームからも店が見えるので、東武沿線の人にはおなじみの店かもしれません。実は、こちらの店と東向島駅前の喫茶店記事を同時に書こうとしていたのですが、東向島の方は、残念ながら1年前に閉店。もっと早くに行っておけばなあ、と、その当時は後悔ばかりしていて、先に訪れていたこちらの店については、書く気がおきませんでした。

 この日は神保町から急に思い立って、押上方面行き電車に乗りました。相互乗り入れは、運賃さえ気にしなければ便利なシステムです。
 階段を昇って店に入ると、客は誰もいませんでした。そこそこ広い店内ががらんとして、少し寒々しいくらい。
 レンガの壁と背もたれのクッション部分に特徴のある赤茶色のイスに、黄色のランプ型照明、観葉植物の緑の彩りが美しい店内ですが、店名にもある「はな」が見当たらないな・・と思ったら、窓の外の花置きに、ゼラニウムの鉢植えがたくさんありました。
 日はすでに落ちていましたが、窓辺の席からは駅のホームがよく見えます。上りと下りの電車がひっきりなしに入ってきて、よい眺めでした。テツの撮影スポットになったりするのかな、この店は。
 そんなことを考えていると他のお客も入ってきて、店内は少し賑やかになり、体感温度も少し上がってきました。

※昼間と夜間では、店内の表情がかなり変わります。
コーヒー 400円
墨田区東向島2丁目
朝9時夜10時
日曜は交互に休みのようです
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by matsutakekissa | 2010-01-07 23:20 | 墨田区山 | Trackback | Comments(0)  

喫茶 じゅん 本所

 都営浅草線の本所吾妻橋駅を目指して、両国方面から歩く途中、喫茶店らしい黄色い看板が目にとまりました。駅の近くでもなく、バス通り沿いでもなく、住宅街にぽつんと建っている喫茶店で、氷ののれんが風にはためいていました。
 入口のガラス戸は色つきで、中の様子がわかりません。夏の昼下がりだったので、暑さしのぎに近所の常連客で埋まっているのだろうか、という想像をしつつドアを開けると、お客はゼロ。ラジオが静かに掛かっていました。
 店は1階と半2階に分かれた構造で、その真ん中をパーテーションのようにして、観葉植物の鉢がならんでいました。1階の席に座ると、2階のカウンターの視界からすっかり離れることになってしまうのですが、マスターは客である、自分の動きをきちんと捉えていたようで、放っておかれることなく、お冷を運んできてくれたので、ほっとしました。
 店を出てから、その隣が高砂部屋だということにようやく気づいて、思わず声をあげそうになりました。朝青龍の騒動の度に、店周辺は記者たちでうるさかったりするのかな、と思わず考えてしまいました。

コーヒー 350円
墨田区本所3丁目
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by matsutakekissa | 2009-10-13 13:01 | 墨田区山 | Trackback | Comments(0)  

喫茶 ヒロ 両国

 蒸し暑い夏の午後、涼を求めて歩いていたところ、横網公園の復興記念館のことを思い出しました。
 関東大震災の犠牲者慰霊と日頃からの震災への備えを啓発するため建てられたそうです。以前訪れた時、館内は昔の科博本館のような、独特の黴くさいひんやりした空気がありました。
 しかし、公園入口まで来たものの、やっぱりちょっと不謹慎だろうか、と思い直して、来た道とは別の方向へ歩き出したところ、喫茶店の看板が目に入りました。
 入口レジ近くの、ロウソクを模した赤色のシャンデリアの光が少し妖しげでした。中の様子が見えませんが、ドアを開けたらまずまずの混み具合。昼どきだったので、当然といえば当然か。
 店内はほどよく冷房が効いていましたが、身体がほてっていたため、思わず「あぁ、暑い」なんてつぶやいたものだから、店のおばさんが気を利かして、冷房機が入っている物いれのドアをこちら側へ開けて下さいました。
 赤色ビニールクロス張りのイスが並び、店の奥が厨房で、おばさんの旦那様なのでしょうか、マスターが一生懸命調理しています。お客は自分以外はみな見知った顔ぶれのようで、オーダーも決まっているようでした。自分だけ浮いてる、とちょっと自意識過剰になりましたが、辺りを見渡しても皆それぞれ好き勝手に寛いでるし、気にしていた時間が勿体なかったな。
 
コーヒー 350円
カレー、スパゲティ、ピラフ等の軽食はほぼ600円
墨田区石原1丁目
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by matsutakekissa | 2009-09-08 13:01 | 墨田区山 | Trackback | Comments(0)  

喫茶 フレール 錦糸町

 錦糸町北口から徒歩10分強、蔵前橋通り沿いの喫茶店。同じ通り沿いにある和菓子の老舗『大平まんぢゅう』より東側にあります。
 ずっと昔、ランチを食べに来たことがありますが、ほぼ満席でボリュームと味のよさに驚かされました。しかし、この日は朝と昼の間という微妙な時間帯でしたが、それでも5人ほどお客が入っていました。入って左側がテーブル席、右がカウンター席の店内は、天井付近から板張りになっていて、大きくカーブしているのが、どことなく列車内に似ていました。
 黙って新聞等を読んでいる男性1人客に混じり、子連れのお母さんがいたのが都内の喫茶店ではちょっと珍しい光景でした。子どもがテーブルの上でお絵かきをしているようで、時々大きな声を出すたび、「静かになさい」としかられていますが、常連客のいつもの光景なのか、マスターも他の客も、わざわざ振り返ることはしません。
 その後、お母さん仲間らしき方がやはり子連れで登場。お客さんかと思ったらお店の方のようで、エプロンつけていらっしゃいます。その後、マスターとお天気の話をするように、「あれはね、わざとぶつかったんじゃなくて、風のせいだよ」と昨日のレースを振り返っていました。馬券場がある街の喫茶店では、競馬知識は必須、もとい、知らず知らずのうちに身についてしまうものなのでしょうか。

コーヒー 300円
墨田区大平1丁目
朝8時?~夕方6、7時くらい?
モーニング 8時~10時半、ランチ 11時半~2時
 
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by matsutakekissa | 2009-06-08 13:00 | 墨田区山 | Trackback | Comments(0)  

喫茶 ホルン 両国

 両国駅の国技館寄り出口から、回向院方面に向かう途中の大通り沿いの喫茶店。ビル2階の喫茶店で総武線の車窓からも店の看板(コカ・コーラの)がよく見えます。
 なぜかこれまでやっているのを見たことがありませんでした。立地はよいのに休みが多そうです。この日は営業中の札が出ていました。コーヒー スナック ホルン アルペン風。
 急な階段には1段、1段に世界の名峰と思しき山々の名前と標高を書いたプレートが貼られています。2階には踊り場のようなものはなく、突然ガラスドアの入口がありました。
 一見、自動ドアみたいでしたが、待っても開かない。ようやく「引く」という文字に気付き、手前に引いてみても開かない。その時カウンターの奥にいたおばあさんと目が合い、引き戸だということがようやくわかりました。タオル掛けの吸盤みたいな取っ手を横に引いて、ようやく入店。
 70年代の空気そのままのような、ちょっと薄暗い店内で、赤と黒の革のソファが目に付きました。ドイツ語で書かれた山関連のポスターは、すっかり変色し、店のロゴが入ったコースターが沢山つなげられて、商店街の万国旗のように、天井から吊り下がっていました。
 「お時間大丈夫かしら」とおばあさん。「今日は来るのがちょっと遅くなってしまって・・・」。これから開店準備だったようです。「大丈夫です」と答えると、「そう言ってくれると助かるわ」とおっしゃいました。時間と金が何より大切にされるこのご時勢、悠長に待てない人間ばかりで、お店の人も大変なのかもしれません。
 おばあさんは、はあ、はあと時折息を切らしながら、ネルドリップのコーヒーを淹れてくださいました。「おまちどうさま」。一口飲むと、コーヒーの味が口中に広がる。サイホンもペーパードリップも決して嫌いじゃないけど、ネルで濾したコーヒーの濃い色も味は大好きです。
 しかし、コーヒーをゆっくり味わうことなく、さっさと飲んでしまったので、すぐ帰ることになってしまいました。「待っている時間のほうが長かったわね。すみません」と恐縮されてしまい、やっぱり自分もせかせかした人間なんだと、少し自己嫌悪に陥りました。

コーヒー 350円
墨田区両国2丁目
昼11時すぎ~午後2時くらい 土日祝 休
 
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by matsutakekissa | 2009-05-22 12:46 | 墨田区山 | Trackback | Comments(2)