カテゴリ:枯れマツタケ( 95 )

 

アメリカンホームメイドチーズケーキの味

b0158023_12441680.jpg 電車代を節約するため、代々木上原から京王線方面に歩いていた時のことでした。
 ようやく甲州街道までたどり着き、あとひと息。幡ヶ谷と初台の中間地点を歩いていると、裏道の方に喫茶店がありました。近づいてみると、よく見かける雰囲気の珈琲専門店でした。珈琲豆の対面販売スペースがあり、カウンタースペースにはサイフォンが並び、木製の板にメニューが書かれ、上からぶら下がる光景がありました。
 ドアを開けると、他のお客はいませんでした。専門店らしくコーヒーバリエーションのメニューが色々あって興味をひかれましたが、結局いつもと同じ普通のブレンドとチーズケーキを注文しました。壁には戦闘機や外車の写真があり、その時はマスターの趣味かなあとながめていました。
 しばらくして、「おまたせしました」と運ばれてきたケーキは普通の店の1.5~2倍はあろうかという大ぶりのサイズで、コーヒーもやや大きめのカップになみなみ注がれていました。ケーキは甘さ控えめでチーズの味が効いており、コーヒーもやや薄めであっさりしています。日本風にアレンジされたものでもなければ、甘さの際立つヨーロッパ風でもない。表面はうっすら焼き色が付いていて、中はレアに近い食感でした。

 会計を済ませた時に、店の主人から「ケーキ、大丈夫でしたか?」と訊かれました。想像より大きくて、とてもおいしかったと答えると、ご主人の顔がとたんにほころびました。「これはうちの自家製なんですよ」と言いながら、輸入物のクリームチーズのパッケージを見せてくれました。説明によると、卵とクリームチーズ、砂糖、レモン、コーンスターチを加えたリッチな生地のケーキでした。
 「乳製品のおかげで、私は背が高くなったんですよ。こういう髪型とか鼻の形をしている人、この世代ではなかなかいないでしょう?」とマスターに言われ、改めてしげしげとお顔を見ると、ややわし鼻に長い首、スマートで背の高い体格に、ジェームスディーンのような髪型をされていました。
 そういう格好と体格が自然だったので、言われるまで全く分からなかったけれど、確かになかなかいらっしゃらないですよね。
 マスターは喫茶店を開く前、米軍基地で働いていたそうです。わざわざアルバムを開いて、若かりし頃の写真やご自慢の奥さんの写真まで見せてくれました。これまでの常識がすべてひっくり返ってしまった終戦後、厳しい食糧事情とアメリカの豊かさに触れた世代の方で、マスターいわく、この背と首と鼻は、戦後支給されたミルクのおかげなんだとか。
 食卓の欧米化によるマイナス面ばかりを聞いて育った自分としては、乳製品を称賛し、背丈の高さについてこだわりを持っているマスターの価値観は、少し新鮮に思われました。

 メニューには他にもカレーライス(肉大芋飯とか書いてあったような気がする)やサンドイッチがありましたが、どれもアメリカ仕込みの味なのでしょうか。
 店は始めて35年くらいだけど、家自体は大正のものだそうです。改装されているのか、外観を見る限りはよく分からなかったのですが。最初はよくある珈琲専門店かと思って入ったのですが、まさか、こんなにバックグラウンドをお聞きできるとは思いもよりませんでした。それにしても、人に語れる人生があるって、すてきだなあ。

珈琲専門店 珈和世
渋谷区本町
ブレンド 350円
チーズケーキ 370円
※不正?な処理により写真が消えていたので再掲載しました。

※珈和世は既に閉店されたそうです(eさまからコメントお寄せいただきました)
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by matsutakekissa | 2011-07-28 13:00 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(2)  

喫茶 モリナガ 鶴見

 鶴見駅西口バス乗り場向かいにある喫茶店。タイル貼りのそこそこ新しそうな建物ですが、看板の書体がなんとなく古そうに思えたので、入ってみました。
 クラシック音楽が控えめに流れる店内。思わず「マダム」と呼びたくなるような、上品な佇まいのおばあさんが1人で切り盛りしていました。こういう齢のとり方をしてみたいなあ、と柄にもなく思ってしまいましたが、まず無理だな。こういう人になるには、生まれと育ちに加え、日々の努力の積み重ねなのだろうから。
メニューのお品書きも丁寧で、筆文字で書かれています。「軽食」→「御召し上り物」、「モーニングあります」→「モーニングセットを受け賜ります」という具合に、女主人の人柄が感じられました。
 内装は床張替えなどで改装されていましたが、昔のままの雰囲気に保つようにしているらしく、天井にはシャンデリアが下がり、イスの背もたれは白い布で覆われ、音響効果に配慮した深い溝のあるデザインでした(「リブ壁」と言うらしいです)。
 
横浜市鶴見区豊岡町
コーヒー 400円 ミックスサンド 800円

※すでに閉店とのご連絡をいただきました【2014.01】

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by matsutakekissa | 2010-06-04 12:56 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(2)  

喫茶 かぶき 押上

 錦糸町駅から北にだらだら歩くこと15分弱。四ッ目通り沿いの、ミドリのひさしがよく目立つ喫茶店。店の外に置かれたサンプルケースは、クローバーのとんがった部分を切り落としたような、不思議な形状をしていました。
 店名と外観の雰囲気から、店のオーナーはおばあさんかおばさんかと思っていましたが、カウンターにいたのは、寿司屋の板前や食堂のコックが似合いそうな雰囲気のおやじさん。常連客との会話を楽しんでいました。錦糸町駅近辺の喧騒から遠ざかっているためか、ここのTVは競馬中継ではなく、日テレの「ぶらり旅」を流していました。
 店の窓からは朝の光が差し込み、緑色のラウンジ調チェアのレザーやクリーム色の壁紙の色をいっそう美しくしているようでした。初めてきたのに、なんだか落ち着くなあ。しかし、常連客が帰ってしまうと、おやじさんは手持ちぶさたになりました。すっかりシーンとした店内にTVのCMがやたら大きく響き、一人っきりという感覚を意識しすぎてしまう状態に陥り、すぐ店を立ち去ってしまいました。静か過ぎるのもまた、落ち着かないものなんですね。 

墨田区業平橋4丁目
コーヒー 320円 のりトースト350円
定休日未確認

※2012年春頃まで営業していましたが、秋には閉店し、テナント募集の貼り紙がありました。
  
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by matsutakekissa | 2010-04-15 12:21 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(0)  

加王

 虎ノ門駅ホームと直通のビル地下2階の喫茶店。ガラス張りの店のため、外からの目隠しシールが張り巡らされています。そのシールの色がキンピカで、最初は何の店だかよくわからず戸惑いました。看板にはグリルの文字もありましたが、夜は結構早く閉まるようで、食事のメインは昼なのかもしれません。

 店内はキンピカシールのうえ鏡貼り。キャンドルライトの間接照明が雰囲気をさらに盛り立てて、かなりゴージャスな内装に見えました。まるで光のマジックです。
 出勤前のサラリーマンは、注文の品が運ばれると同時に支払いを済ませる、キャッシュ・オン・デリバリー式でした。別に店側が要求しているのではなく、マスターが1人だからあらかじめ小銭を用意しておくのでしょうか、なんともスマート。さっさと飲んで5分以内に立ち去る人多し。

 マスターは一見の自分にはすっとメニューを出してくれました。常連客ばかりが集まる店だとメニューを出さず、「なんにしましょう」とその場で注文を取ること多々なのでちょっとうれしかったのですが、やっぱりホットを注文してしまいました。
 


モーニングコーヒー 300円 モーニングセット 400円
港区虎ノ門1丁目
朝7時~

※閉店を確認しました。閉店の貼り紙は既に外されたようですが、新しいテナントもまだ入っていない状態でした。【2013.1】
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by matsutakekissa | 2010-03-12 12:09 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(0)  

喫茶 キムラ 神田

 久しぶりに店の前を通ったら、看板がなくてびっくりしました。昨年末で閉店してしまったのかな・・・。大通り沿いにあるビルの2階の店は、前を通るたびになんとなく看板をみてしまい、道標のような位置づけをしていました。せっかくなので、記憶を記録しておこうかと思います。

 開店はやや遅く、夜は早く閉まり、土日祝日はお休みの店だったので、なかなか訪れる機会もありませんでした。デフォルメされた人物が階段を登っていく姿の看板は、ピクトグラムのように、店の入口を指し示していました。

 なかなか開店時にいけなかったので、「あー、この人(看板)みたく、入っていきたいな・・・」とバカなことを考えたりもしました。

 期待ばかりがふくらんでしまい、ようやく訪れた時の印象は思ったほどではありませんでした(これを「期待しすぎ病」といいます)。コーヒーを注文すると、名古屋式に柿ピーがついてきたのをめずらしく感じました。

 すぐ近くで道路工事をしているらしき作業服姿のお兄さん方も、現場近くのこの店が気に入っているらしく、仲間と楽しそうに談笑していました。これも珍しい光景のように感じました。当時は真夏日だったので、単純に涼みに訪れたのが一番の目的だったかもしれませんが。
 店員のバイトらしきお姉さんは、仕事明けにバーゲンセールに行くのだとマスターに話しかけていました。「早く行かないといいのが売れちゃうよ」といわれ、早上がりを勧められているようでした。

 今、こうして思い出しながら書いていると、店の記憶が幻のように、ますます遠のいてしまいそうです。さみしいねぇ。

千代田区神田須田町
※2009年12月ごろ閉店?
 
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by matsutakekissa | 2010-02-24 12:57 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(0)  

喫茶 ロッキー 浅草 ※閉店しました

【以下の記事、PC&携帯故障により、すっかり時期を逸しての投稿になってしまいました。すっかり古くなった内容で恐縮ですが、何卒ご了承ください】

 新しい年を迎える準備で慌しい年の瀬ですが、こうしてる間にも、どこかでひっそりと店じまいする喫茶店が、いくつもあるんだろうなと思うと、なんだかさみしい。喫茶店の閉店は事前に知らされることが少なく、閉店してから、「○月×日」に閉店しました、という貼紙が貼られていたりします。あぁ、やめちゃったんだなあ、という余韻にひたる間もなく、あっというまに更地あるいは大規模な改装が加えられ、新しい店がオープンして、昔あった店のことは、少しずつ記憶から抜けていってしまいます。


 さて、2009年仕事納めの朝。モーニングは悩んだ末、浅草・千束通りの「ロッキー」に行くことに決めました。当ブログへのコメントで、31日閉店の情報をいただいたのですが(おおかわさま、その節はありがとうございました)、行くかよそうか、本当に迷いました。閉店便乗駆け込み客ってのは、混雑の原因になるし、常連客や店側にとって迷惑な存在以外の何者でもない。でも、とっても気になる。
 とりあえず覗いてから決めることにし、田原町駅から六区ブロードウェイを抜け、言問通りを渡って、千束通りのロッキーを目指しました。商店街のほとんどの店はまだ眠っている時間帯だったので、行灯型のタツノオトシゴマークの看板がいっそう目立ちます。
 入ってみるとカウンター近くの席はまずまず埋まっていました。みな近所の常連さんのようです。サラダを食べていたおばさんは突然顔を上げ、「奥、空いてますよ」と一言。客に混じって朝食をとっていた店のママさんでした。
 奥は4人掛けの広い席で、入口近くとはまるで雰囲気が違いました。ゆっくりできそうだけど、入口の喧騒からは隔離され、まるで2階席のよう。テーブルに出しっぱなしのステンレス製ミルクピッチャーが、店のゆるい雰囲気を象徴していて、ハムエッグと野菜サラダにトーストのモーニングは家庭的な味でした。

 自分が座った席の近くにいたモーニングをとっているおじさん。失礼かもしれないけど、浅草らしい人、という表現しか思いつきませんでした。
 おじさんは後からやってきた別のおばさんにものすごい剣幕で怒られていましたが、のらりくらりとかわしています。その後「さあて、そろそろ帰ろっかなー」と大声をあげ、帰り支度を始めましたが、周りの客は無反応。いったん店を出ていったおじさんは、「忘れもんしちゃった」と大声でいいながら、戻ってきました。店の人が一緒にテーブル周りを探して、帽子が見つかると去っていきました。つい、うっかり忘れた、というより、誰かにかまってほしかった、そんな気がしました。

 喫茶店であれ、他の店であれ、一つの店に通いつめる理由は、安さや美味さ、場所だけではなくて、「人」が大きなウェイトを占めていると思うのです。
 店がなくなるとというのは、絆やよりどころが消えてしまうことでもあります。ここに集っていた人は、来年からはどうするのだろうか。新たに常店を求めて漂流するのか、それとも喫茶店通い自体をやめてしまうのだろうか。いずれにしても、寂しいかぎりです。

コーヒー 400円 モーニングセット 500円
台東区浅草3丁目
朝6時半~夜8時 火曜 休
※2009年12月31日に閉店しました。 
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by matsutakekissa | 2010-01-02 01:05 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(2)  

 できることなら、休みの日に訪れたかった店でした。ゆっくり時間をとって。
 しかし、週末はいつもシャッターがおりていました。また、今年もいけずじまいで、年を越してしまうのだろうか・・・。そこで、前回訪れた「あかね」と同じく、平日の朝という賭けに出ることにしました。
 浅草は会社のある場所とは正反対の土地。帰りの電車時刻をしっかり記憶した後、吉野通りを北上し、裏通りの住宅街へ足早に向かいました。駅へ向かう人の流れとは正反対で、歩けば歩くほど不安になります。

 ようやく近くまでやってきた時、遠目でも明かりが点いているのが見えて、胸をなでおろしました。
 色つきのガラスドアには、純喫茶 誠という文字が入っています。開店当初メンテもリニューアルも行っていなさそうな店で、暖色系の電球の明かりがくすんだ店内を照らしていました。
 朝早くにも関わらず、お客さんは3名ほどいて、すべて男性1人客です。これから仕事だ、という感じの人はいません。なぜか朝からテーブルゲームをやっている人がいて、自分との時間のゆとりの差をありありと感じさせられてしまいました。
 モーニングはできますか、と聞いたら、できますといわれたものの、この店で注文する人はほとんどいないらしく、ゆで卵は最初からゆでてくれたので、ものすごくあつあつでした。時計を気にしながら、厚切りトーストをコーヒーとともに流し込む。なんだか、もう、必死。ただですら浮いているのに、あせりもあってか、自分の周りだけ異なるオーラを発散している気持ちです。
 また行きたいとは思わなかったけど、ずっと気にしていたことが年内に解決できたので、自己満足して帰りました。

モーニングセット 400円
台東区浅草6丁目
※定休日、営業時間は聞けませんでした。
※閉店していました。それに気付いていながらも、追記がすごく遅くなりました。閉店は2010年中ではなかったかと思います。【2011.10月】 
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by matsutakekissa | 2009-12-11 12:53 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(2)  

コーヒータイム ユニック 京橋

 役所、病院、図書館、そしてオフィスビル。このようなお堅い場所にある食堂や喫茶室がなぜか昔から好きでした。そして、その場所が文字通りのオアシスみたいな空間だったらなおうれしい。
 ユニックは東京駅八重洲中央口から八重洲通りを歩くこと5分強。昭和通り裏通りのビル地階の軽食喫茶でした。看板のロゴに魅力を感じて地下への階段を降りていき扉を開けると、意外にも喫茶店らしい装飾はほとんどない白い壁の目立つ空間でした。そして、少し驚いた顔の店主に「これから出前ですから、開店は9時なんです」とのことでした。


 改めて訪れたのは昼どきをやや外れた時間帯でした。それでもまだ昼食をとっているお客もいて、近隣の勤め人が出たり入ったり。やや大柄の店主は、マスターというよりコックさん。調理も接客もレジもすべて1人で行っていて忙しそうですが、接客も明るく、あせった様子はありませんでした。
 ランチの残り香が残った店内。「ここで昼食をとればよかったかも」、と思っているところへ、「まだ、しょうが焼きある?」と、サラリーマン風の男性が駆け込んできました。看板には「コーヒータイム」と書かれていますが、ここは軽食メインの店のようです。
 記憶間違いかもしれませんが、定食メニューにあった「マドラス」という名前が気になり、今度時間のとれた時にでも、食べにいきたいと思ってしまいました。



コーヒー 350円
※定食類は700円台でした。
中央区京橋1丁目
朝9時~
※店の前を通りかかったら、看板が外され、既に閉店していました(2010年7月)
 
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by matsutakekissa | 2009-12-03 13:00 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(0)  

野毛の喫茶店 サンパウロ

 既に閉店してしまった野毛の喫茶店「サンパウロ」。すっかり書く時期を逸していて、今夏店の前を通ったら、そこには全く別の店があり、少なからずがっかりしました。
 ところが先日、古い本の中で再びその店の名前を目にして、大変驚きました。野毛界隈の競馬喫茶の1軒だとばかり思っていたので。最後に訪れたのは2年以上前。薄れた記憶をできるだけ掘り起こして書き残しておきたいと思いました。

 サンパウロがあった場所は、野毛の商店街。洋食の老舗「センターグリル」が同じ並びにありました。周辺にも喫茶店が多くありますが、週末には競馬レース目当ての客で混みあいます。
 夕方4時すぎにもかかわらず、どの店も常連客が粘っていたため、最も入りやすそうな「サンパウロ」に入ることにしました。それでも店の奥では競馬中継を目で追っかける常連客がいて、自分などは完全に浮いた存在でした。
 壁には競馬グッズやら競馬の写真やらがたくさんあって、ファンが集っているようです。外観は普通の喫茶店なのに、場所柄なのか最も競馬色の濃い店に来てしまったなあ・・・と肩身の狭い思いでしたが、マスターは丁寧に接客してくれ、それで少しほっとしたのをよく覚えています。
 
 当時の本に掲載されたサンパウロの写真と、今の写真を見比べてみると、一見外観は変わっていませんでしたが、ビニールひさしや移動式看板はもちろんのこと、ドアも、軒下のタイルの色も異なっていました。大きくは変えないようにしつつも、少しずつメンテナンスを行っていったのだろうか、と考えました。

※サンパウロが紹介されていた本は『コーヒー入門』(佐藤哲也 著、保育社、1971年)です。
コーヒーの歴史から栽培、加工、淹れ方、さらには飲み方まで、コーヒーのイロハについて、分かりやすく書かれた本です。当時の本にしては珍しく写真とカラー刷りページが豊富なのが特徴です(といってもオールカラーではありません)。後半には著者が訪れたコーヒー専門店の紹介として、首都圏と関西圏の喫茶店の紹介文と写真が紹介されています。
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by matsutakekissa | 2009-12-01 12:54 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(0)  

喫茶 ふうりん 千住大橋

 先日、靴工場の在庫一掃セールに誘われ、千住大橋を訪れました。電車を乗り継いで訪れたのは、北千住の南エリア。悪天候にも関わらず、駅から徒歩数分の工場前には千人単位の長蛇の列。新型インフルエンザのリスクと激安セールを一瞬天秤にかけてしまいましたが、結局その場の雰囲気に圧倒され、押しのけ押しのけられつつ、ためつすがめつ1時間半あまり品定めすることになりました。
 その帰りに寄ったのが、駅前の「喫茶ふうりん」。日光街道に面する入口のひさしは新しいのですが、駅に面した入口(現在は使われていない)のほうには、傾きかけた看板が掛かっていて、多少あやしげでした。
 店の外の所々に描かれたネコのイラストから、ネコ喫茶だとあたりをつけて入ったら、やはり「超」のつくくらいのネコ喫茶。店内にはネコのイラストがあちこちに貼られています。そして、芳香剤を置いていても香ってくるネコのにおい。店の奥で、ちりん、という鈴の音がして、黒ネコが横切っていきました。
 「これはまずかったかなー」と思って、連れの顔をうかがうと、意外に好反応でした。そう、彼女はネコを飼っているのです。店のおばさんに近づき、ネコちゃん、触らせてもらっていいですか、と積極的に尋ねています。
 ネコ好き同志が2人揃えば、もう会話は止まりません。店にいる4匹のネコは、みな捨てネコで怪我をしていたのを助けたのだとか。最も存在感のある黒ネコは「モカちん」と呼ばれ、人懐っこい性格でした。
 近所は犬を飼っている家が多く、なかなかネコに理解がない、と嘆くおばさん。理想は、島を買ってネコを飼う(!)ことだそうです。

コーヒー 450円(+税)
足立区千住橋戸町
※日曜定休のようです。
※店のおばさんによると、靴工場(リーガル)は来年移転するので、今年が最後のセールになるらしいとのこと。工場も数年前からリストラがあったそうです。
 「最近は重い革靴なんか、流行らないでしょ。昔はセールでもっとしっかりした靴が売られていたのに、最近は他社製品も扱っているので、質が落ちてしまったように思う。遠くから来た人はお気の毒ね」
 その後、北千住の商店街を歩いていたら、「靴のセールいつまで?」と急に通りすがりの買い物客に話しかけられました。ロゴなどついていない買い物袋なのに。地元の人にはおなじみのセールなんだなあと実感しました。

※既に閉店し、現在は赤い提灯がつるされた中華料理店に変わってしまっていました。確か、今年(2011年)の7月頃のことでした【2011.11】
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by matsutakekissa | 2009-11-16 22:16 | 枯れマツタケ | Trackback | Comments(0)