たかはし

 八重洲通り宝町出入口付近の裏通り、ヱスビー食品本社ビル近くにあるビル地下1階の喫茶店。テーブル、カウンターともに5、6席ほどの小さなお店ですが、常連さんに愛されているお店のようで、お昼どきはほぼ満席です。ママさんはお喋り好きで、聞こえてくる会話の内容はいつも面白そう。
 いつか時間があるときに訪れて、ゆっくりお話を伺えたらな・・・と思っていました。しかし、お店の営業時間はかなり短いようだし、平日真っ昼間に時間が取れるチャンスといえば、1年を通してごくわずか。そのわずかなチャンスですら3、4回は逃してしまい、時間ばかりが過ぎていきました。
 
 最後に訪れてから1年以上が経ち、再度機会がめぐってきました。中の見えない扉を開けると、店内にいたのはママさんだけでした。
 壁に掛かったメニュー表にはコーヒーのほか、ティー、ジュース類、トースト類に混じってアルコール類がありました。今はやめてしまったらしく、金額が空欄になっています。
 コーヒーをサイホンでを淹れてもらいながら、どうやって声をかけようかと考えましたが、何かの書類をチェックしていて、ラジオを聴いているようには見えませんでした。
 お金を支払う段になって、ようやく声を掛けることができました。カウンターの奥の壁に掛けてある創業30周年のお祝いの写真があったので、30年経つのですか?と聞いてみると、「それは10年前の写真。40年経っています」とのお返事でした。
 その後はお話が止まりませんでした。一発奮起して店を開店しようと思ったこと。喫茶店の学校に通い、喫茶店での修行もして、借金して店を開いたこと。考える暇もないくらい忙しく、出前の注文も沢山あった時期もあったけれど、「今から思うと、夢のようだった」と、がらんとした店内を見渡しておっしゃいました。
 もっとも、今では生活のためというより、永年の常連さんの「辞めないで続けてほしい」という声に支えられて、「うちでテレビのおもりをしているよりはいい」と、営業時間を短縮してお店を続けているのだとか。
 
 この仕事のよいところは、いろんな人に出会えることだとママさんはおっしゃいます。「あなたも開業する気はないの?」と訊かれて、「今、ちょっとまじめに考えているところです」と答えました。いえいえ、これでも考えているんです。未来のない会社にしがみつくより、自営業の道を選ぶべきか? それとも・・・? 
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コーヒー 430円
中央区八丁堀1丁目
平日11時半~午後3時頃 土日祝休
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by matsutakekissa | 2011-03-02 13:00 | 中央区山 | Trackback | Comments(0)  

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